「晩秋の薔薇」  .

(スーさんと山ちゃんの世界)  .



                                         N爺さん 


(3)  .



 映画館に通い始めて一年半位の十一月の第一日曜日に、いつもの通り映

画館へ行ったが

『都合により十月三十一日をもって閉館します。ご愛顧有難うございまし

た。 店主』

 という張り紙が入り口のドアに張ってあった。

 高志は途方にくれてしまった。折角出てきたのに、「今日は仏滅だ」と

独り言を言いながら諦めて家に帰った。

 家に帰っても面白くないので、インターネットに載っていた、◇◇公園

へ行ってみる事にした。

 時間的には夕方だったが、公園では家族連れや子供が遊んでいるだけで

それらしい人は見かけなかった。

 しばらく公園の中を歩いていると、若いそれらしい人を見つけた。

 高志の好みは年配者なので、どうしたものか迷ったが、折角出てきたの

だから、遊んで帰ろうと思い、傍に寄って声を掛けてみた。

「年寄りで良かったら私と遊んでみない?」

 その子は黙って頷いたので、高志は人気の無い所へ連れて行き抱き寄せ

た。

 年の頃は、二十五~六歳だろうか。茶髪で高志が毛嫌いするタイプであ

ったが、何もしないより良いと思い、その子のズボンに手をのばした。

 すでにその子の性器は勃起していたので

「年寄りでも本当にいいのかい」

「僕は年配者がいいんです」

 と答えが返ってきた。お互いに性器を弄っていたが、その子が高志の性

器をズボンから出して、口に咥えてしきりに尺八をした。

 若いのに、なんと尺八の上手な子だろう…と、しゃぶられながら、高志

はそんなことを考えていた。

 余り上手な尺八だったので、高志は

「イクイク」と声を出してしまった。

その子は口に咥えたままだったのて、

「本当にイクよ」と言って、その子の口に思い切り射精をしてしまった。

「オジさんが良かったらそれでいいんです」

 としおらしいことを言った。

「君は出さなくてもいいのかい」

「時間が早いから、もう少し遊んでゆきます」

 と答えた。

「始めてここへ来たんだけど、何時頃それらの人が来るの?」

「ここの公園の街路灯が消える午後十一時過ぎだったら、結構人が来ます

よ」

「じゃ今度その時間帯に来てみよう。今日はありがとう」

 そんな会話をして高志はその子と別れた。すでに辺りは暗くなっていた。

 妻帯者の高志が午後十一時過ぎに出歩くことは難しいことであった。

 それから一週間後、午後八時頃、又公園へ行ってみた。そんな時間でも

それらしい人が五~六人うろうろ歩いていたり、トイレの前に立っていた

り、東屋のベンチに座っている人も居た。

「あゝみんな男が欲しくて来ているんだ」

 ひとり呟きながら高志はトイレの小便器に立った。小便器が三個に大便

所が一個のどこにでもあるような公衆便所だった。

 端っこの便器に立った高志の隣りに、そっと立った人が居た。

 それとなく見ると、年の頃は六十歳前後であろうか、温和な顔立ちでは

あるが、職人風だった。高志は小便が終わっても性器を出したままじっと

立っていた。

 するとその隣りの人が手を伸ばして、高志の性器を握り締めた。高志は

徐々に隆起してくる自分の性器に満足しながら、その人の手の動きに任せ

た。

「ここでは、人が出入りして落ち着かないから、林の方へ行きませんか」

その人が高志の耳元で言った。

「はい」

 と高志は言って、ズボンに性器を収めて、その人の後へ付いて行った。

 少し歩くと、林があって街路灯の明かりも余り届かなく、薄暗い林があ

った。木の茂みに入って、その人は高志のズボンに手を伸ばしてきた。

 トイレでの興奮がまだ残っていた高志の性器は程よく勃起していた。

 高志もズボンの上からその人の性器を弄った。

 高志の手の感触ではそんなに大きなものではないと感じた。

 その人は、高志を引き寄せ抱きしめて、高志の唇に唇を寄せてきた。

 接吻の好きな高志は両手でその人を抱きしめた。しだいにズボンが下ろ

され高志はパンツ姿にされた。

 その人はパンツの上から高志の性器を愛撫した。

 高志もその人のズボンを下ろしたが、真っ白な越中褌が目に入って、高

志は少し驚いた。今時、褌をしている人は殆ど見かけないので、珍しさも

あってとても興味を覚えた。

 高志も独身時代は、六尺褌を愛用していたので、褌には愛着がある。

男の下着は褌が一番だと思っていても、家族が居ると、それを常用するこ

とには抵抗を感じるので、高志は普段柄パンかブリーフを履いている。

 褌の上からの性器の感触もまた違った味わいがあると高志は思った。

 その人は、高志の胸に手を伸ばし、乳首を愛撫してきた。いつからか乳

首が感じるようになっていた高志は、乳首を愛撫されることが喜びとなっ

ていた。

 シャツを捲り上げて、その人は乳首に唇を寄せてきた。乳首を軽く吸い、

舌で嘗め回し、時には軽く噛むこともあった。

 手は高志の性器をしごいているので、高志の興奮は極度に高まった。

「あゝイキそう…」

「いいよイッテイッテ」 

「イ~ク」

 高志は乳首を吸われながら外へ射精した。射精した高志の性器を、その

人は褌の前垂れで、きれいに拭いてくれた。

「ありがとう、今度は私が出してあげます」

「俺はいいよ、こうして年配の人のものを触るのが好きでやっているのだ

から」

「自分だけイッテ申し訳ない」

「そんなことないよ、気にしないで」「いつもくるの?」

「仕事があるから土曜日か祭日の前しか来れない」

「じゃ又土曜日に来よう」

 そんな会話をしながら高志は素直にその人の言うとおり、それで終わる

事にした。ズボンに性器を収めた高志の唇に軽く唇を当てて、

「じゃ、またね」

と言って立ち去った。

次の土曜日に、高志は久し振りに六尺褌を締めて公園へ出かけた。

 高志が車から降りると、この前の人も車から降りて来た。高志を待って

いてくれたのかも知れない。

 歩きながら、その人は高志のズボンの前へ手を出して

「元気だった?ここも…」

 と高志の息子にも挨拶した。

 前のように、林の茂みに身を隠して二人は抱き合った。男と男の性戯は

決まっている。キッスで始まり、互いのマスターベーションを行い、そし

て尺八をし合って、度が進めば秘腔へ挿入して射精をする。

 高志はこのところ、肛門への興味は余り無いので、相手にも要求しない

し、自分で肛門を提供することも無かった。

 その人は、高志の六尺褌をとても喜んでくれた。褌の上からやさしく何

度も愛撫して、高志の勃起を確認すると、褌の脇から性器を取り出し、し

こしことしごき始めた。

 後はこの前と同じ事を繰り返して、高志を射精に導いて終わった。

「今日も貴方は出さなくてもいいのですか」

「これでいいんです」

「じゃ物足りないでしょう」

「家に帰って晩酌をしながら、褌のビデオを見ながら自分でイクからいい

んだよ。独り者だから、そのまま眠ってしまうこともあるれどね」

「良かったら携帯の番号教えて貰えますか?」

「それはしない事にしています。自分が逢いたいとき電話しても、相手の

都合で逢えない事が多いし、こちらが都合が悪い時に電話されても困るか

ら」

「そうですね分かりました」

 多分嫌な経験があったのだろうと高志は思った。

 それから、何度かその人と逢って楽しんだが、半年くらい姿が見えない

時があった。暫く振りで逢った時、「ちょっと具合が悪くて入院していた

ものだから」

 と言って、

「元気だった」

 と又、高志の性器をさすって挨拶をした。何か持病が有るらしかったが、

高志はそれ以上追求して聞くことを避けた。何度逢っても、その人は高志

を満足させるだけで終わった。高志は申し訳ない気持ちで一杯だった。

 やはり、お互いに射精までいければ一番いいことなのだが、相手がそれ

で良いと言えば、多少不満は残っても従うしかなかった。

 それから、又何度か土曜日の夜に公園へ出かけてみたが、その人の姿を

見ることが無くなった。又入院したのだろうと高志は思った。



                                             続 く 










トップ アイコン目次へもどる    「男大好き・小説」へもどる
inserted by FC2 system