アッチさんのエッセイ・詩 2                   .




人生案内



歳を取ると涙腺が弱くなるってことよく聞きますが、

本当ですね。

 まったく自分の人生や生活環境に関係のない、新聞の朝刊の

『人生相談』の内容を読んで涙が溢れてきてしょうがありませんでした。

 

何故こんなに悲しい感情になってしまうのか、冷静に考えても解りません。

ただ、最終的に思ったのは、

きっと閉塞的な状況をどうにも出来なくて苦しんでいる相談者の立場に

絶対にありえないことなのに、自分を置き換えて同情したせいなのかな?

 

3月5日(木)読売新聞の朝刊の『人生相談』です。

 

 

 

[人生案内]小6女子 『母が介護で苦労』

 

 

小学6年生の女子。祖母が認知症になり、母が苦労しています。

 

祖母は1年ぐらい前に認知症と診断され、デイサービスに通っています。

最近は薬を何回も飲んでしまったり、外出した私と母に何度も電話をかけ

てきたりします。

腰が痛いからとデイサービスを休み、「今までで一番痛い」と言って母を

30分おきに呼びます。

「痛いのを治すためにデイサービスに行くんでしょ。

休んじゃだめだよ」と私が言っても休もうとします。

でも、家ではすたすた歩いています。

 

私は受験生なので、なかなか手伝えません。

ストレスがたまり、たまに祖母にどなっている母の姿を見るのはつらいで

す。

 

私は不自由なく暮らせていて、勉強をさせてもらえます。

でも、仕事をして頑張って私を支えている母がつらそうにしているのが、

私にもつらいです。

 

文句ばかり書きましたが祖母のことは好きです。

どうしたらよいでしょうか。

(埼玉・Y子)

         

           ◇

 

回答者 鷲田 清一(哲学者)

 

ひとは、眠りこけていることもあれば、夢にうなされていることもある。

起きていても、気持ちが高ぶってあらぬことを口にすることもあれば、

何かに夢中になってまわりが見えないこともある。

だれもが日々こんなふうにいくつかの世界を行き来しています。

おばあさんは今、そういう行き来が少し激しくなっておられるのだと考え

てみればどうでしょう。

お母さんが、そしてあなたが、まだ赤ちゃんの時、

むずかるばかりで手のつけようのないあなた方を、

おばあさんはなだめすかしつつ懸命に世話をしてくれたはずです。

そのおばあさんがこんどは世話される番になっておられる。

人生においては、世話する者とされる者は時とともに入れ替わっていくの

です。

ひとは他人のみならず、自分のことも思うようにはなりません。

その意味で、生きることは苦労の連続です。

つまり、苦労は取り除くべきものではなく、分かち合うものなのです。

あなたは今、祖母と母、二人のことで悲しみ、思い悩んでいますが、

じつは同時に、こういう大事な学びをしているのです。

 

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人生、

あらためて、生きていくのって誰も皆大変。

精一杯、日々学びながら生きるしかありませんってことですかね?










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