アッチさんのエッセイ・詩 34                   .




昭和の食卓 その2



 昭和30年代に「おくふろがよく作っていたメニユー」を少しまた書いて

みたいと思いました。

 おふくろが一番得意だったのは何と言っても「ぬか漬け」です。料理で

はないけれど思い出すと食べたくなります。

大きな木製の樽に糠床が一杯に入っていて、毎日糠を手入れしていました。

きゅうり、なす、大根、にんじん、カブ、キャベツ、生姜、谷中生姜等々。

季節に応じていつも何かしらが漬かっていました。

日本人なら皆さん誰もそうなのでしょうが、ご飯においしい漬物と味噌汁

があれば食べられてしまいますよね。

本当に朝食はそんな感じでした。

今の季節だと切ったきゅうりやなすの漬物にやはり漬けた生姜を千切りに

して散らして食べました。

とってもおいしかったですね。

最近、滅多に漬物とか食べません。

近所のショッピングセンターの中にある八百屋さんとかが「自家製」とし

てぬか漬けを売ってたりしますが、おふくろのぬか漬けの味の記憶がある

のであまり手が出ません。

 切干大根の煮物、ひじきと揚げや大豆の煮物、ほうれん草のゴマよごし、

甘い煮豆。

みんな素朴な和食だったのですが、今考えると返って贅沢だったような気

がします。みな手作りだったわけですから。

今はスーパーに行けばそういう惣菜って簡単に小分けとかのパック詰めさ

れて売ってて、あまり自分で作るって方いらっしゃらないと思いますよね。

結構作るって言うと何かと手間で、材料から始めるとどうしても量も多め

になってしまい結局無駄になるってことあるので…。

それから僕の弁当のエッセイに書いた「天ぷら」。

「天ぷら」って言うより野菜ばかりなので「精進揚げ」って言うのでしょう

か?

色んな野菜を揚げていました。これも贅沢でしたね。当時は「精進揚げ」は

まさしく僕なんかには「ごちそう」でした。

ごちそうと言えば季節で作る「五目ずし」レンコン、にんじん、筍、しい

たけ、かんぴょうを甘辛く煮て、すし飯と混ぜたモノに錦糸玉子をのせて

いただきました。

おはぎやお稲荷さん、おふくろの作るおはぎは粒あんが柔らかめでご飯に

かけて食べるって感じで少し変わっていました。でも甘党の父親は喜んで

食べてましたね。

 みんな懐かしい食べ物ばかり、おふくろの手作りを食べてた頃は貧しか

ったけれど幸福だったのですねきっと。

 

                     おしまい










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