風神さんのエッセイ №15               .




人生の選択



最近、私のところに越褌さんから転送されてある方からメールが届きまし

た…

中国人のウェブカメラの動画のURLを教えて欲しいとの内容でした、

 

私はタブレットを使っておりますが、その方はパソコンをお使いとの事…

パソコンをお使いの方がタブレットを使う私にサイトの検索方法を聞いて

来るのは何か変ではないか…と思ったのが私の印象でした、

そう言えばペンネームだけで何処にお住まいで何歳の方なのかも書かれて

いないし、返信をしても音沙汰なしだったので気まぐれで送って来た程度

だったのだろうと思っていました…

 

ところが二日経った今日に成って返事が遅れてしまい申し訳ありません…

とメールが来ました、七十七歳のその方は既婚者で十年前に性癖が奥様に

バレて、大変な思いをしたようで、以来遊ぶ事も出来なく成った…との事

でした、

 

私は老いときに書いてあるように若い時に離婚を経験して以来自分らしく

生きたいと家族ももたず独身を通して来ました、決して女性にモテなかっ

た訳ではありません…私の心の中には別れてしまった二人の子供がいて、

成人して幸せな姿を陰ながらも確認するまでは再婚はすまいと思う心があ

って、その先を考えるのはそのあとでも…と言う考えでした、

女性と付き合っても結婚はしないから…と言うと去って行った人も二人ほ

ど居ました、

 

私は次第にゲイである自分を認め女性を遠ざける生き方に成ったのです…

 

今六十五歳に成って同じ年頃の方たちはお爺ちゃんに成り、孫を抱き上げ

る幸せを噛みしめる中、私はこの先の人生でそんなシーンが訪れる事はあ

りません…

幸いに私は若い時に田舎を捨てて都会の中で独り暮らし…田舎の同級生に

変な目で見られる事もありません、嘘を言う必要もないのです、

 

私はメールをくれたこの方の自分を抑えて生きなければ成らない人生を思

うと、人生の選択と言う言葉が浮かんで来て、とてつもなく可哀想になり、

それと同時に私の選択は間違っていなかったと思ったのです…

 

老いときの読者の方々のほとんどは既婚者だと思います、この方のように

バレて一切の活動を拒絶されて、生きる人もいるかも知れない…七十七に

も成れば子育ても終わり夫婦の営みさえ終わっているかも知れないのに、

これから先は好きな事をしていいよ?と手綱を緩めてくれないのか…私は

その奥様の心の狭さが悲しいのです…

酒癖が悪くて、女癖が悪くて貴女を苦しめましたか?夫として立派に責任

も果たしたじゃないですか?今更性癖がバレたからとて夫を縛って何が得

られるの?とその奥様を責めたい気分です、

貴女が平々凡々と暮らす日々旦那さんはずっと耐えて来たのですよ?と何

も言えない旦那さんに代わって言ってやりたいと思いました、

 

自分らしく生きる…それがどんなに大変な事か思い知らされた一件でした、

既婚者の皆様本当にご苦労様です。

 

映画館に来るお爺ちゃんたちも恐らくほとんど既婚者で、限られた場所で

性癖を開放して何気ない顔で家庭に帰って行くのでしょうね…

 

性の開放同性婚と理屈だけは進んでいるようですが、ゲイを見下す世間の

目は変わっていません、汚いものを見るような目で見られないためにも遊

んだ後の始末やトイレの落書きは控えたいものです、

 

      風神でした










トップ アイコン目次へもどる      「エッセイ一覧」へもどる
inserted by FC2 system