田舎もんさんのエッセイ 1                  .




今どきのジジィは



 先日遭遇した、日本を代表する古都の新幹線ホームでの出来事です。

 

 本当に寒い日で、吹きさらしのホームで列車を待っているのは厳しい状

況でした。ふと見ると、ホーム上に待合所があり、皆さんそこで暖を取ら

れている様子でしたので、結構混んでいましたが、私もそこへ入りました。

 

 入っていきなり驚く光景を目にしたのです。

 座る席が無く、立って暖を取っている人が多い中、老年のご夫婦が3人

席の 真ん中席にお土産を置いて、その両隣に座ってなにやら話をしてい

ました。同じ様な年配の方も立ってるのにしらんぷりです。外見ではそれ

なりの立場の人の様に拝見しましたが、何という非常識な人達 なんだと、

まだ若い(?)田舎もんはムカッとしました。

 

 丁度同じ頃に、反対方向の入り口から杖をついたおじいさんが入って来

られました。そうすると入り口付近に座っていたまだ若そうな外国人のグ

ループ(欧米系かな) が、ギュギュと詰合い、スペースを空けて「どう

ぞ、どうぞ」とつたない日本語で、おじいさんを座らせてあげたのです。

 「どうも有り難う」とお礼言うおじいさんに向かって「どういたしまし

て、どういたしまして」と返事をしていました。

 その後、外国人グループは何事も無かった様に楽しそうに会話を続けて

いました。

 

 寒いホームの中の、暖を取る待合所の中で、その辺りだけが更にぽっと

暖が増えた様な気がしました。

 

 そうこうしている内に、田舎もんの乗る列車が到着したので、何だか暗

澹たる気分で、日本が世界に誇る超高速鉄道に乗り込んだのは言うまでも

ありません。

 

 今時のジジイは一体全体どうなっとるんじゃ!と、怒りを感じながらジ

ジイ予備軍の田舎もんは、乗車後暖かい車内で座り直ぐに眠りに就いたの

でした。

 

                  田舎もん











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