吉三郎さんのエッセイ №5                     .




褌男とホモの関連性



自分が越中褌を愛用し、日頃から温泉の脱衣所で褌姿を御他人様に見せび

らかしているわけだが、昔と違い、近年、祭り以外で褌をしめている男に

はとんと出会わなくなった。

 

90年代以降に限ってみれば、温泉で越中褌の男に出会ったのは三十数回

である。これを多いとみるか少ないとみるか。

「え~、一度も褌の人なんて見たことないよ」

 という人も多いであろう。しかし、儂の場合、温泉に行った回数が桁外

れなのだ。休日など1日に
3~4カ所を巡って歩くことも珍しくない。も

ちろん目当てはタイプの男の裸体である。あわよくば褌男がいるかもしれ

ない。そんな妄想も儂の温泉通いを助長する。

 

なにしろ周囲は温泉だらけなのだ。基本的に自分の家の風呂など使わない

日の方が多いくらいである。農作業の後は、近くの日帰り温泉で汗を流す。

それだって日替わりで選び放題だ。

「今日はどこの温泉で汗を流そうか」

夜の晩酌とその日の温泉選び。それが日々の小さな楽しみなのである。そ

れに農閑期恒例の温泉一人旅もある。なんだかんだで年間最低でも200

回は温泉の脱衣所で越中褌を外している計算になろう。

 

 200回×25年。単純計算で儂はこの25年間で5000回近く温泉

に入浴したことになる。褌男との出会いは5000回でたったの30数回

なのだから、150回に1回程度でしかない。つまり年に数回遭遇するか

しないかの確率に過ぎないのだ。しかも、そこには褌男が日本中からやっ

てくる、都会のホモサウナで見かけた男も相当数含まれている。

これではノンケが大多数を占める普通の温泉地で、褌男なぞ1度も見かけ

たことがないという話も道理である。

 

 ちょっと待てよ・・・、儂が温泉につぎ込んだ金額は一体全体いくらに

なるんだ・・・? 大抵の温泉の入湯料は1回500円である。つまり

500円×5000回で・・・、おいおい250万円にもなるではないか

っ! 車を買ってお釣りが来る金額である・・・。正に“塵も積もれば山

となる”であろう。

 

 閑話休題。

この世界には褌の愛用者が極めて多い。さてここで問題となるのは、実際

のところ、近年の褌愛用者のうち同好の士の割合はいかばかりであろうか

という点である。儂が90年代以降の25年間で出会った褌男は、正確に

は36人。その内訳を分析してみたい。

 

36人中14人は儂が遊んだ相手だから確実にホモである。ただしタイプ

でない男も含まれているのでお触りだけとか、相互せんずりだけという男

が大部分を占める。肛門性交まで行ったのは6人である。うち儂がウケを

したのが4人、タチをしたのが2人。この6人のうち今でも4人とは定期

的に逢い引きを重ねている。

 

5人は儂とは遊ばなかったが、別の男と絡み合っているのを目撃した男で

ある。つまり淫乱サウナや地方の発展ノンケサウナで見かけた男である。

これもお仲間であることは間違いない。

 

8人はホモも集まるスーパー銭湯等で見かけた男である。このうち6人は

視線がきょろきょろと定まらず、行動が限りなく怪しかった。1名はホモ

が集まる釜風呂に足を踏み入れようともしなかったので、「ケ」の男では

なかったと思うし、残りの1名もそういうオーラが出ていなかったので違

うと思う。そもそも40歳位の息子と孫と来ていた点も、ホモの雰囲気を

匂わせない。

 

残りの9人は普通の銭湯や温泉で出会った男であるが、このうち2人は独

特の粘つくような視線で周囲の男を眺めていた。お仲間だったのであろう。

 

考察の結界いえることは、36人中19人が確実にホモ。そしてホモだっ

た可能性が高いと思われるのが8人。これは36人中、最大で27人がホ

モだったことが有り得ることを意味している。つまり、褌を日常からして

いる男のうち、最大で75%、最小で見積もっても53%がホモだという

計算になるのだ。儂は75%の数値の方が、より実態に近いと確信してい

る。

 

褌男について、こんなに詳細に覚えているのはなぜかといえば、儂は毎日、

欠かさずに手帳に一行日記をつけてきたからである。細かいことなど何一

つ記していないが、たった一行のその日の記録を読み返すだけで、いろい

ろな記憶が蘇ってくる。

褌男に出会った日には、日記に次のように記してきた。

「〇〇温泉で越中褌の40代、毛なし男と遭遇。湯船で触りあいのみ。」

 ただこれだけである。

 

この一行日記、今、儂がエッセイや体験談を書くあたり、非常に役立って

いるのはいうまでもない。

 

最後に儂は声を大にして言いたい。

「褌男の8割は仲間である!」

みなさん、褌男には積極的に声をかけましょう。











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