越刎さんのエッセイ №18                 .




敗戦日について



 「号泣に涙の涸れし敗戦日」


 今から72年前の昭和20年8月15日(1945)日本は第二次世界

大戦に負けました。当時私は京都で中学2年生でした。当日朝早くラジオ

で正午に重大ニュースがあるので皆ラジオを聞くようにとの放送がありま

した。当日はお盆で私は短い夏休みを楽しんでいましたが、南座で開かれ

ているお笑いの公演の切符を貰ったので姉と一緒に市電に乗って行きまし

た。正午頃大石橋の駅を過ぎたころ多くの人が家の前に集まってラジオを

聞いている光景に会いました。何だろうとそれほど気にしなくて南座のお

笑いで大いに笑って来ました。


 ところが帰りの市電に乗りましたら、運転手が「あほらしくて運転なん

かやっていられない」と言いましたので、「どうしてですか」と尋ねまし

たら、「日本が負けた」と言いました。家に帰って親父に聞いて分かった

のですが、正午の玉音放送で日本は戦争を終わるとのことでした。


 私は日本には神風が吹いて連合艦隊を全滅できると思っていました。洗

脳の恐ろしさですね。特に京都は空襲に会っていませんでしたので楽観し

ていました。途端大声を出して泣き出し30分ほど泣きづめでした。


 これは将に今の北朝鮮ですね。北朝鮮の人は指導者が原爆の実験やミサ

イルの発射に大喜びです。将に洗脳されているのです。如何に世界情勢を

知らされていないか恐ろしくなります。


 「老いのときめき」の読者で戦争のことを知っていらっしゃる方はそれ

程多くありませんね。私は長兄が中支で戦死、次兄は長いことソビエトに

抑留されていましたが、戦時中は配給が行き渡ってそれ程苦労はしません

でしたが、戦後は配給も無くなり1年間お米の飯を食べたことがありませ

んでした。戦後の方が苦労しました。


 そんな訳で戦争程馬鹿げたことはありません。大いに不戦を貫きたいで

す。
 


 
「守りたき不戦の誓ひ終戦日」



                                        (おわり)










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