S.T さんのエッセイ 23                  .




義父とフロ



義父の裸を見たいと、結婚した時からずっと思っていました。一緒に風呂

に入るのは無理だと分かっていましたが、せめてパンツ一枚の姿を見たい

ものと思っていました。でも、女三人に囲まれて生活していたためでしょ

うね、風呂上りでも裸で過ごすことはなかったです。必ず、サルマタにス

テテコ、半袖シャツを着ていました。若い時から力仕事で鍛えた体は、下

着姿でも十分魅力的でした。

その機会は意外と早くやってきました。結婚して2年目くらいだったでし

ょうか、親戚に招待されて温泉でお昼を食べることになりました。食事の

後、風呂に入ることになりました。親戚の人は体調を崩しているとのこと

で、義父と2人で入ることになりました。風呂に行くと先客がいましたが、

服を脱いでいる間に上がってきました。風呂場に2人きりと思うと胸がド

キドキしました、股間が変化しないか心配でそそくさと服を脱ぎ、先に浴

室に入りました。いつもは饒舌な義父も言葉少なく入っています。何か言

おうと思うのですがこんな時何をいったらいいか思い浮かびません。見た

いと思っていた、義父の裸をまともに見ることが出来なく、なんだか入っ

た気がしませんでした。あれほど望んでいた義父と風呂に入れたのに、結

局裸を見ることが出来なかったし、「背中を流させてほしい」という事も

出来ませんでした。

 

義父はまじめな人で、冗談も言いませんでしたし、酒席でも固い話しかし

ませんでした。誰かが下ネタを言うと眉を顰めていました、柔らかい話で

座が和んでいるのに、政治の話などを持ち出して相手が煙たがっていまし

たね。

 

義父は暑がりで風呂上りには、冬でも一度外に出て身体を覚ましてから部

屋に入っていました。その時は、衣類をまとめて持ち部屋に向かいながら、

茶の間にいる私達に「上がったぞ」と声を掛けるのです。暑い時は襖をあ

けてあるのでその姿が見れるのです、それが嬉しかったですね。

夏に2日義父と過ごす時が2年ありました。夕方まで畑仕事をして家の中

に入るのですが、それから夕飯の支度をするのでその間に義父は風呂に入

るのですが、そんな時でもしっかりステテコと半袖シャツを着ていました。

そんな時位暑かったらパンツ1枚でもいいのになと思いましたが(笑)。

 

10数年前に、近くに温泉で安く入れる風呂が出来ました。出来たしばら

くして義父に「近くにあるんだから、話のタネに風呂に行ってみるか」と

誘われ、お盆に近い夕方風呂に行きました。やはり暑いせいもあるのか空

いていました。知り合いが入っていてその人と話をしていました。私は、

もともと20分位で上がってしまう方なので、先に上がりました。その時

に気が付いたのですが、義父は石鹸を使わないんですね。どうりで風呂上

りでも石鹸のにおいがしないんだと思いました。その時も、股間の変化が

心配でまともに裸を見れませんでした。それに義父はタオルでしっかり隠

していたので肝心なところは見れませんでした。

 

その風呂には、義父も時々一人で行っていたようです。知り合いがいると、

もともと話好きなので長々と話してしまい、のぼせることも2・3度あっ

たようです。1度は救急車を呼ぶ騒ぎになったこともありました。それま

でにも義父だけでなく、他にも何人かのぼせて倒れた人がいたようです。

その為、入口のドアに注意書きが貼られたこともありました。義父が倒れ

た時、義父の知り合いがいて自宅へ連絡がいったようです。結局、少し休

んで帰ったのですが、家族から危ないから風呂へ行くなと止められてしま

いました。

 

(つづく)











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