たんぽぽ爺さんのエッセイ 2               .




秋を探しに


(2) 裏窓からは夕陽が見える







 洗濯干場の梯子が見える 

 より添っている ふたりが見える…

と、今日もけだるく浅川マキの歌で始めました。

 

 裏窓から入り来たオハグロトンボ

 

今日は蜻蛉で少し詠んでみました。これも気まぐれです。

一昨日、早朝の散歩で、咲き始めるにはまだもう少しの萩の枝に、赤とん

ぼがじっとしてるのを見つけたのです。

朝陽に身体を温めていたのでしょう。こういう場面に出くわすのは蝶でも

時々あります。

ひょいと指でつまめば捕えられそうなほどです。やんちゃな子供たちはま

だ起き出す前の時間でしたから蜻蛉も安心です。

この蜻蛉も秋が深くなって行くほどにもっと深みを帯びて濃い赤になるの

でしょうか。

 昨日一日だけアルコールを我慢しました。今日も我慢するはずでした。

が、酒飲みは、日中は「今日も飲まない。全然欲しくない。」と思ってて

も、夕飯時になるととたんに気持が覆ることがよくあるのです。実に不思

議です。

だけどこれは珍しいことではありません。酒飲みというのはそういうもん

ですわ。摩訶不思議です。

切らしてもう無いはずなのに、探してみるのです。「無い!無い!無いな

あ」と無いとなったら意地になってあちこち探しまくるのです。

そして、オソロシイほどの嗅覚で「あったぞ!ここにあったぞ!」と、確

かに買い置きの残りがまだあったはずと、微かな記憶を辿って辿って、名

探偵のように見つけ出すのです。「フッフッフ…」

そうして、「まだあんたは惚けていないよ。」と、安心して落ち着く気持

ちにもなるのです。

飲みたいときに見つけたこの喜び。わかってくれますか?

途中で夕飯にしたので、少し飲んだ酔いがまだ残っています。酔って鈍く

なった頭では、後はだらだらチンポの話でも書きそうなので今夜はこの辺

で終ります。

 

 赤とんぼ御空に探す日本人

 

 赤とんぼ耀く風のひるがへり

 

 塩辛とんぼ少年の日々追ひにけり

 

 どんじりはオハグロトンボ野辺送り

 

 見つめ合ふほどに老医や蜻蛉の眼










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