たんぽぽ爺さんのエッセイ №6               .




秋を探しに


(6) 昔のことは忘れたよ







あんたのことも忘れたよ

夏の光がとけてった

あんたの瞼も乾いたろ

 

 昔のことは忘れたよ葛の花

 

ということで今日は「「葛の花」です。(葛、葛かづら等)

写真は三日前に写したものです。まだ咲き始めたばかりのようで、葉の陰

に咲きかけが、ぽつんぽつんとあるのを見つけたほどです。

花の匂いが好きで見つけたら嗅いで楽しむのですが、この写真のは少し高

いところにあり、顔を近づけられませんでした。腕を上にいっぱい伸ばし

て写しました。

奥ゆかしく上品で古風な匂い。めったに開けない古い箪笥の引き出しを開

けたら、祖母の着物があって、手に取ってみたら懐かしい匂いがしたよう

な…。

 

 祖母の衣の匂ひにも似て葛の花

 

 祖母の香を思ひ出したる葛の花

 

 萎たる祖父の男根葛の花

 

 葛かづらくよくよしても始まらぬ

 

 電柱を登りゆきたる葛の花

 

 花葛や遠くに墓地の見え隠れ

 

 老いの肌抱かんとすれば葛匂ふ

 

 放尿の高く低くと葛奏づ

 

 










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