ともしびさんのエッセイ 4             .



前立腺の癌検査




 男にとって無くてはならない物、そして一番厄介な物が前立腺ではな

いでしょうか。

前立腺を刺激されるとあまりの快感に啼き叫ぶウケがいるかと思えば、

私のように重苦しさしか感じ無い場合もあります。

50歳を過ぎたら前立腺癌の検査を受ける方が良いと言われますが、

それは、それだけ癌になる確率が高くなるからです。

私は40代の頃から前立腺炎で泌尿器科へ掛かっています。

最初の先生は70歳になったからと言って病院を閉めてしまい、次の

先生は糖尿病が原因で亡くなってしまいました。

その後、何年かは病院へ行く事もなかったのですが、症状が悪化した

ので以前から知っている泌尿器科を訪れたのです。

病院の雰囲気そのものは悪くはなかったのですが、医者の態度から自

分には合わないなと感じました。

然し、他に知っている病院はないので仕方なくその病院へ通う事にし

たのです。

医者はろくに話しも聞かず、それで薬を出しておきますから飲んでく

ださい!と言って受付で薬を貰って帰るように言いました。

その時処方された薬を今でも飲んでいますが、一月ほど前に主治医に

紹介してもらって医者を変えてから安心してその薬が飲めるようになり

ました。

何故、医師を変えたのか?それは最初からその医者に対する不信感が

あった為に、まともに薬を飲む事をしなかったので、時折、おしっこの

出が悪くなったりしていました。

それで、その医者を信用する気になれなくて、薬がなくなって困ると

病院へ行くという状態でした。

50歳を過ぎてからその病院へ行くようになったので、行く度に医者

から癌の検査を受けるようにと言われていました。

方法は至って簡単で血液を採るだけでしたが、私が拒んでいたので医

者も強くは言えなかったようです。

医者があまりにも言うので仕方なく血液検査を受けたのですが、その

時の数値は
2.4で何も問題はありませんでした。

処が翌年になったら今度は3.5まで数値が上がっていました。

医者は数値が上がって来ているので気をつけるようにと言いましたが、

本人はまったく気にする事なく生活していました。

処が、2年ほど経って検査をした処、数値が10を超していました。

その為、医者がこの数値は3人に一人の割合で癌になる可能性がある

のでどうしても精密検査を受けるように、と言ったのです。

本人は何が原因なのか解っているので、薬の量を増やしてくれれば良

いと言ったのですが、どうしても聞き入れて貰えず、精密検査を受ける

のを条件に薬の量を増やしてもらう事が出来たのです。

精密検査というのは、お尻の穴からエコーと呼ばれる機械を入れ、超

音波で検査をするものです。

幸か不幸か、過去において何回かウケにされた経験がありますので、

例え機械であっても何も気にはなりませんでした。

当日、指定された病院へ行って待合室で待っていると呼ばれたので入

って行くとそこには何時もの医者がいました。

私の通っていたのは開業医なので、検査の機械がないので大きな病院

の検査室を借りて検査をしていたのです。

医者の指示に従い褌を外してお尻は勿論、チンポも丸出しの状態で指

定された機械の上に座りました。

そして、腰のベルトをするように言われたのでベルトをすると、機械

が動き出し身体が宙に浮くような感じになりました。

機械が止まった時、医者がお尻の穴の中に何か塗っているのが解りま

したが、恐らく潤滑剤だろうと思っていた程度です。

暫くして突然、冷たい物が当たったなと思ったら、いきなり機械が入

って来ました。

例え数回とはいえ、チンポを入れられていたお陰で何の痛みもなくス

ンナリ機械を受け入れる事が出来ましたが、そうでなければかなり痛か

ったと思います。

機械が入って来て、止まって暫くは何事もなかったのですが、突然、

ズシン、というまるで身体の中から突き上げるような激しい振動と共に

痛みがありました。

それが何度となく続き、その度に身体の中から激しく突き上げられる

ような感じと共に激しい痛みを感じました。

検査が終わった後、医者から説明があった時、それが何を意味するの

かやっと解りました。

それは、エコーという機械の中に針が仕込んであり、それを前立腺に

打ち込んで組織の一部を取ったのです。

その為、針を打ち込まれる度に身体の中から激しく突き上げられるよ

うな衝撃を感じたのです。

例え、お尻の中に痛み止めを塗ったとしても、そこは生身の身体です

ので、痛くない筈はありません。

検査が終わって機械が元に戻ってお尻が台の上に乗った瞬間、何か冷

たい物を感じたので、ベルトを外して台から下りて見たら、台がかなり

汚れていました。

半分は赤い物でしたので、傷口から出血したのだと思いますが、残り

は汚物でした。

近くにあったティッシュペーパーで何度も拭きましたが、自宅に戻っ

た時は褌がすっかり汚れてしまい、とても使い物になりませんでした。

医者に検査が終わったらトイレへ行っておしっこを取るように言われ

ていたので、おしっこを取って言われた処に置きましたが、いつもと同

じでした。

医者の話では血尿が出る事があるとの事でしたが、その時はいつもと

変わりませんでした。

着替えが終わった時に医者から呼ばれたので行くと、前立腺は多少、

肥大傾向があるがその他はまったく問題はないという話でした。

それまで散々、癌の可能性が高いと言って脅かしておいて、検査の結

果、何も異常がなかったので医者としても何も言えなくなってしまった

ようです。

自宅に戻って暫くしたらおしっこが真っ赤になりましたので、これが

血尿かと思った程度でしたが、組織を取られた関係で3日かほど前立腺

の痛みに苦しめられました。

やっと痛みが治まったので、久しぶりにせんずりを扱いたら、何時も

は白いのに、この時ばかりは真っ赤な精液が出て来ました。

これには流石に驚きましたが、あれだけ酷い事をされたのだから当然

かと思い直しました。

それから二週間くらいの間、に何回かせんずりを扱きましたが、のそ

度に赤い精液が出て来ましたが、次第にどす黒くなりましたが、傷の方

が落ち着いて来た頃にはいつもの色に戻りました。

そんな事もあり、その医者をまったく信用出来なくなっていましたが、

簡単に病院を変える事も出来ず、2年ほどの月日が流れてしまいました。

今年になってちょっとした事からすっかりその医者が嫌になってしま

い、主治医にお願いして病院を変えた処、今度は年配のとても親切な先

生だったので、すっかり舞い上がってしまい、それまでは行くのが嫌だ

った泌尿科でしたが、今は一日もその先生の顔が見たくなってしまい、

困っています。

その先生には過去の話もしてありますが、私の飲んでいる薬は無理に

飲まなくても良い物だと教えられた時は本当に驚きました。

それまで一日3回、2錠づつ飲むように言われていましたので、旅行

に行く時などは飲み忘れないように神経を遣いましたが、症状が軽くな

ったら別に飲まなくても良いと言われ、すっかり気持ちが楽になりまし

た。

私ももう直ぐ65歳になりますので、多少なりとも前立腺は肥大傾向

にあり、おしっこの出は決して良くはありませんが、血液検査の結果、

数値も最初の頃と殆ど変わらない
2.8まで下がりましたので、正直ほっと

しています。

前立腺の癌は他の癌と比べてかなり大人しいとは聞いていますが、や

はり自分の命に関わる事ですので、出来る事なら癌にはなりたくありま

せんので、これからも年に一度は血液検査を受けて行きます。

私を散々苦しめてくれた医者と離れる事が出来、魅力的なお医者さん

と出会えた事で私も安心して治療に専念出来ますので、薬によってもっ

と数値が下がる日もそう遠くはないと思っています。








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