二人のスクリーン



                                         そら さん 


(2)



チャイムを鳴らす。人の気配はない。突然背中から

「なにか御用ですか」中島は振り向きざま

「退院したんでコレを受け取ってもらいたくてね」

「そうですか中にどうぞ」

「すぐ帰るからね。お邪魔しますよ」

和室に通され、改めて

「あの時は助かったよありがとう。つまらない物だけど受け取ってくれよ」

「じや遠慮なくありがとうございます」

「じや帰るよ」中島は頭を下げ玄関へ

岡元はこの日を逃したら、今度は皆無だドキドキしながら玄関に送る。岡

元精一杯の勇気を振り絞り中島の背中に

「あのー」

「なんだい」

「中島さんの家に行ってもいいですか」

お互い顔を見つめ合い、


「勿論いつでも来てくれて構わないよ」

「今度寄らせて頂きます。ありがとうございます」


中島は手を振り帰っていつた。岡元は飛び上がりたいくらいの喜びをかみ

しめ。ガッツポーズをしていた。岡元は中島を祖父と重ねあわせていた。

中島に強く抱きしめられたい。立派な男根をしゃぶり精液を一滴のこらず

飲み干したい。妄想は膨らむばかりだ。果たして…?


岡元は次の休みに中島を訪ねた。玄関前で深呼吸をして、チャイムを鳴らす。

「はーいどちらさん」

「岡元です。図々しく来てしまいました」

「どうぞ上がって」

「これをお持ちしました」

「気をつかわせて悪いね。丁度買い出しから帰ったところでね。さあさあ

座ってくれよ」

「キレイに片付けていますね」

「お茶でいいかな」

「ありがとうございます」

「しかし君は力が強いね?軽々と持ち上げてくれて、本当助かったよ」

「力じやないんですコツを覚えればできるようになります」

「しかし不思議なんだよ君が儂の家に来てくれるなんて」

岡元は言いよどんだが勇気を出して。深呼吸して

「実はー中島さんの事が前々から好きでした」

「儂も君のことすきだよ」

「本当ですか?本当に」

「儂は嫌いな人を家に入れないよ。どうした正座なんかして」

「中島さん」

叫びながら抱きついた。
中島はとつさのことで、はねのけてしまう。

「いきなりどうしたびっくりするじやないか」

「ごめんなさい」

岡元は玄関まで走り帰っていく。中島はぼ~としていた。怖さが蘇った。

中島にはトラウマを抱えていた。

 

岡元は嫌悪感にさいなまれていた。せっかく中島とお近づきになれようと

していたのに、自ら断つような真似をしてしまった。反省するばかり、し

かし業は抑えられなかった。

2週間後

ベルが鳴る

「こんにちは」岡元は驚いていた。中島がいた。

「はい」

「君があの日以来。来てくれないから、病気かと思って来たんだよ」

「ありがとうざいます。別に病気はなく、仕事が忙しくて」

「そうだよな儂みたいに暇じゃないよな。元気そうで安心したよ、じやま

た」

中島の背中に

「今から行っていいですか」

「勿論歓迎するよ」

中島の背中を見ながら

「さあ、さあ上がって」

「お邪魔します」

「お茶しかないけどいいかい?」

「勿論です。」中島が座るのを待って

「あの時はすみませんでした。抱きついたりして」

「別になにも思ってないから、ただびっくりしただけだよ、儂こそすまな

んだ」



                                                  続 く 









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