愛しの寅さん


                                         ともしび さん 


その9


デートの後、寅さんの家まで送って行きそのまま帰宅したが、夜になって

も期待していたメールは来なかった。

翌日、仕事が終わって自宅に戻ると寅さんからメールが届いていた。

「昨日はありがとうございました。ヒロさんのお陰でそれまでのモヤモヤ

が無くなりスッキリとした気持ちです。」と書いてあっただけなので、寅

さんにとって自分とのセックスはそんなものかも知れないと思った。

他のウケならもっと相手に気を遣って何か書いて来るが、元々メールを書

くのが苦手だと言っていたので、この程度のメールでも寄越しただけまし

だと思う比呂司だった。

それからら暫くして寅さんとやっとスカイプで話が出来るようになった。

比呂司の方は何年のスカイプをやってはいるが、中々話し相手が見つから

ないので最近は登録してあるだけという状態が続いていた。

然し、寅さんがスカイプをやっていると言った時は本当に嬉しくなった。

それは、寅さんとはいつも携帯電話でしか話が出来なかったので、あまり

長い話は出来なかったが、スカイプなら顔を見ながら話が出来るので、電

話とは違った愉しみがあるからだ。

お互いに好ましく思っていても中々思うように会う事が出来ないだけでな

く、比呂司が幾らメールを送っても寅さんからは滅多にメールが来た試し

がない。

その為、毎日とは言わないが週に一度か二度は顔を見ながら話が出来たら

と思っていたので、以前のようにモヤモヤする事もなくなった。

それは、画面を見ながら自分の思っている事をストレートにぶつける事が

出来るので、「時にはチンポを見せろ」と言って困らせた事もあるが、自

分の方から勃起したチンポを見せる事もあった。

ある時など会話の途中で突然、カメラの前に立ち、ズボンとステテコを一

気に脱いでしまった。

すると、それを見た寅さんが驚と同時に、半ば期待している様子だったの

で、ゆっくりと褌の紐を解いて褌を外してしまった。

勿論、その時には既に比呂司のチンポは完全に勃起しているので、寅さん

はハラハラしながらもそれを、ため息混じりで見ていた。

秋夫はまさか、比呂司が突然そんな事をするとは思ってもみなかったので

驚いたが、同時にこれでもう一度、自分の身体を貫いて欲しいという願望

が頭を持ち上げた。

すると、それまで何の反応も示さなかった自分のチンポが徐々に堅くなり

始めた。

まさか、この歳になって男のチンポを見ただけで自分のチンポがこんなに

も堅くなるとは夢にも思わなかった。

それだけに、画面を見ているのが辛くなった。

そして、比呂司にもう勘弁して欲しいと言うと、やっと褌を拾い上げてチ

ンポをしまってくれたが、本当に息が止まるのではないかと思えるほど、

一気に興奮のるつぼに叩き落とされてしまった。

秋夫はパソコンを通して比呂司のチンポを見ているだけで、あの日の事が

ありありと脳裏によみがえって来て、それだけで喉がカラカラに渇いてし

まった。

一見、何処にでも転がっていそうな平凡な親父にしか見えない比呂司だが、

セックスが始まるとまるで別人のように、年上の自分がいとも簡単に手玉

に取られてしまった。

そればかりか、尻の穴に何か当たったなと思った瞬間、比呂司のチンポが

自分の身体の奥深くに入り込んでいた。

時折、見て居るビデオではウケが痛がってやり直す事もあるが、比呂司は

初めての自分に対して痛みも与える事なく、スンナリとチンポを入れてし

まったのだった。

それだけなら未だしも、他の男のように直ぐに動く事はせず、入れたまま

じっとしているのだった。

そして、我慢が出来なくて動こうと思っていると、こちらの気持ちを見通

してでもいるように、静かに動き始めるのだった。

秋夫が何も言わなくても比呂司は黙ってこうして欲しいと思っている事を

してくれるので、嬉しい反面、これから自分はどうなってしまうんだろう

という不安な気持ちになる。

然し、そんな事を考えて居る暇もなく、次から次へと手を変えて攻めて来

る比呂司のテクニックに翻弄されてしまい、いつしか快楽の世界に迷い込

んでしまうのだった。

秋夫が一番驚いたのは、初めてチンポを入れてもらった時、何の痛みもな

くスンナリと入って来ただけでなく、静かに抱き上げられた事だ。

その後、片手で抱きながらベッドの端に置いてあったガウンを取って着せ

てくれた。

普通ならチンポを入れたら直ぐにピストンが始まるのだが、比呂司は自分

との約束を守る為にその日は一度もピストンをする事なく、ガウンを着せ

て優しく抱きしめたかと思ったら、まるで愛撫でもするような感じでマッ

サージを始めた。

マッサージの勉強を始めたばかりだと言っていたが、その手つきはまるで

長年やっている本職のように秋夫の痛い処を的確に突いて来るのだった。

優しく撫でていたかと思えば、思わず声を上げたくなる程の痛みが押し寄

せて来る。

そんな繰り返しとは別に、チンポは別の生き物の様に息づき、そして比呂

司が身体を軽く前後に動かす度に尻の穴から徐々に快感が押し寄せて来る

のだった。

それだけでなく、常に片手は自分の背中を支え、もう片方の手で確実にツ

ボを捉えて刺激して来るのだった。

そして、比呂司の手が離れた途端、それまでの痛みがまるで嘘のように退

いて行っただけでなく、それまで思うように動かなかった腕が楽に動く様

になっていた。

そんな愛撫にも似たマッサージと、まるで揺りかごにでも乗せられている

ようなゆったりした気分のまま秋夫はいつしか夢の世界を彷徨っていた。

冷えていた身体が徐々に熱くなり始めると次第に意識が遠のいて行き、身

体がほんの少し冷えて来たのを感じた時はマッサージが終わっていた。

そして、気がついた時は比呂司のチンポは既に自分の身体から出ていて、

一人ベッドの上に寝かされているのだった。

スカイプで話をしながら比呂司のチンポを見ただけで身体が疼いたのは、

今でもあの時の衝撃が身体にもこころにも色濃く残っているからだ。

初めて入れてもらった時は無我夢中で何も解らないまま終わってしまった

が、二度目の時はある程度まで比呂司の事も判っていた筈なのに、セック

スが始まった途端、にいつの間にか意識が遠のいていった。

一度ならず二度もそんな事があったので、比呂司のチンポを見ただけで身

体が熱くなるのだった。

二度目のセックスが終わった時、比呂司が「これで落ち着くと思うよ」と

言ったが俄には信じられなかった。

然し、セックスが終わった時はまるで滝にでも打たれた後のような何とも

言えない爽やかな気持ちになった。

それと同時に一気に疲れが出てしまったが、風呂から出てベッドに横たわ

った時、比呂司がマッサージをしてくれたので身も心も軽くなったのだっ

た。

初めての時はかなり緊張していたが、今回は一日遅れの誕生日だからと言

って、何でも好きにして良いと言ってくれたので、以前からやってみたか

った事を試してみる事にしたのだった。

普通ならそんな事は頼んでもしてはくれないが、比呂司はまるで痒いとこ

ろに手が届くように、自分の気持ちを考えてくれるのだった。

確かに、メールでは自分の気持ちを伝えてはあったが、それでも僅か数行

のメールの中からそこまで自分の気持ちを読み込んでいるとは思わなかっ

た。

比呂司が常に行間から沸き上がって来る相手の想いを読み取るのだと言っ

ていた言葉が現実の物として感じられた時、一種の怖さを感じたが、それ

以上に比呂司の優しさに溺れたのかも知れない。

ビデオを見た時、ウケがタチタチのチンポを持って自分で入れていたので、

一度やってみたいと思っていたので、比呂司にベッドの上に仰向けに寝る

ように言って試してみたが、やはり簡単にはいかなかった。

然し、チンポが入った時はそれまでとはまったく違い、何倍もの快感があ

った。

それは、比呂司が自分の気持ちを察してくれ、下から上手くリードしてく

れたからだ。

秋夫がホテルで過ごした時の思い出に浸っていると突然!「寝たくなった

らいつでも寝るから言って来るように」とだけ言ってスカイプ切ってしま

った。

パソコンを立ち上げた途端、比呂司に呼ばれてスカイプに応じたが、自分

は殆ど話をする事なく、比呂司のチンポを眺めている内に終わってしまい、

夢の世界から現実に引き戻されてしまったので、益々身体に火が点いてし

まった。

然し、比呂司が言ったように、初めて入れてもらった後のようなモヤモヤ

した気持ちはなく、自分が都合さえつければいつでも入れてもらえるのだ

と思うとほんわかした気持ちになるのだった。



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