マール爺と忠犬ブブの物語


                                         小柄な爺 さん 


(3) 甲斐路への旅



東京の郊外にある寺の住職の名前は了信さんです。了信さんのお父さんが

修行僧でこの地にお寺を建立し、お父さんが最近なくなり、今了信さんが

あとをついでます。

 

毎年8月初めに地元の檀家さんを募り身延詣りをしています。今年もその

季節が参りました。

住職の了信さんと檀家の総代の山中さんとで寺を守っています。

総代の山中さんは年令は70才、身長は170㎝、短髪のごま塩頭、元中学校

の校長先生です。住職の了信は山中先生の教え子です。小柄で童顔、小太

りで、最近跡目をつぎました。

 

マール爺は毎年総代の山中先生と一緒にお詣りしています。マール爺は都

内に住んでますが朝の出発に間に合わないので山中先生の家に泊りました、

至福の一晩を過ごしました。マール爺と総代の山中さんとは、もう
10年の

年月が流れました。マール爺と総代の山中先生は体型がよく似ています。

 

85日、寺の前にマイクロバスが到着しました、檀家さん25名ぐらい、

さあ出発です。バスの中で皆さんカラオケで酔いしれてました。総代の山

中先生と住職の了信さんは最前列で皆さんを見守っています。マール爺と

ブブはすぐ後ろにのりこんでました。

中央高速に乗り、数時間で身延に着き最初の訪問地「久遠寺」によりまし

た、そこには日蓮上人がまつられてます。予約してあったので、御開帳が

滞りなくすみました。それから全員近くの宿坊に到着しました。

お風呂は交代で45人ずつ入ることになりました。

この宿坊は料理がとても美味しかったです、山の幸、海の幸とお酒が進み

ました。

皆が寝静まってから、マール爺と、総代の山中先生、了信さんと狭いお風

呂に入りました。三人とも越中褌している、山中先生とマール爺は相思相

思の中ですが、了信さんとは初めてなので少し戸惑っていました。

マール爺は、言葉はなくても、総代の山中先生と住職の了信さんとの関係

がわかりました。

マール爺は先にブブが待ってる部屋に戻りました。ブブは嬉しそうです、

「ブブごめんよ、今日は二人だけで寝ようね!」

次の朝、了信さんの点呼で、霊地の七面山に登頂となりました。

以前は女人禁制でしたが、江戸時代お万の方が初めて登り、今は赤ん坊を

おぶった若い女性も見かけます。そうです、女性も増えました。

先ずその前に雄滝弁天堂にいき、総代、住職とマール爺は褌一つになり水

行して身を浄めました。そして一行は行衣をきて、登山口の入口に集まり

ました。

マール爺は足が弱いので登山口まで皆を見送りいき、そして宿坊に戻りま

した。マール爺はやるせない気持ちの中、ブブだけがマール爺の心中をわ

かっているようでした。

マール爺はブブを抱いてあげました、ブブは嬉しくで顔をなめています。

マール爺とブブはその夜は静かにやすみました。

翌日のお昼には皆さんが下山して一緒に帰れるでしょうね!

おしまい










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