正調 桃太郎伝説  .


                                      桃色の越中 さん 


(後編)  .



お爺さんと桃太郎の関係を知ってしまったお婆さんはガックリと肩を落と

してしまったのです。『あんなに可愛い純真な桃太郎が何故?』心の中が

真っ暗になりました。

毎日々、辛い気持ちで遣り切れなく成ってしまい、とうとう家出すること

を決意したのです。先ず『腹が減っては戦は出来ぬ』と吉備団子を沢山作

りました。

その吉備団子を網袋に入れて、腰にくくりつけ、残ったものは肩に背負い、

犬と猿と雉をお供に、飛田の村を後にしたのです。家出をしたものの何処

へ行くと言う宛てもありません。途方に暮れたお婆さんは、取り合えず、

海辺に行く事に決めました。

こうして一行は、海辺に向かいました。すると如何でしょう、前方の海の

彼方に光り輝く美しい島が見えてきました。お婆さんはあの島へ行けば辛

い気持ちが吹っ切れると思い、島に行く事に決めました。それには舟が必

要です。周りを見回すと一艘の船が在りました。

どうやら長い間使われず、猟師達ちが放置していたようです。何処も痛ん

ではおりませんでした。この舟に乗った一行は美しい島へと向かったので

す。

未だこの時点では、その島が鬼が島だと言う事をお婆さんは知りませんで

した。

兎に角あの美しい島へ行けば幸せな気持ちになれると思い、一生懸命櫓を

こぎました。

如何やら、島に着いたようです。

赤鬼と青鬼が出迎えに来てくれました。

「やあ~、婆さんよく来たな、さぞかし疲れただろう、神殿に案内するか

ら、着いて来なさい」

こうして一行は神殿へと向かったのです。神殿に着いたとたん、鬼達が威

張り始めました。

「やいこら、婆さん、ここが如何いう所か、承知の上で来たんだろうな、

人間はわしらの大好物なのだ。お前はわしらに、食べられて仕舞うが、文

句は無いだろうな」

「そんな恐ろしいとことは知りませんでした。でもその前に、お願いが有

るのですが」

「何だ、そのお願いとは」

「ここに吉備団子がいっぱいあります。この吉備団子を捨てて仕舞うのが

勿体無いので、この吉備団子を食べて貰いたいのですが」

「お~、美味そうな吉備団子だな、赤鬼殿遠慮なく頂こうぞ」

「そうだな、青鬼殿遠慮なく頂こうぜ」

こうして鬼達は吉備団子を食べつくしました。

「あ~、美味しかった、ところで婆さん、わしらこんなに美味いもん食っ

たのは初めてだ。

普通なら、お前を処刑してしまうとこだが、処刑は許そう、何か事情が有

りそうだな、島の何処かに住処を見つけ、暫らくの間滞在するがよい」

「赤鬼様、青鬼様如何も有難う御座います。実は犬、猿、雉を護衛に連れ

て来たのですが、
もう必要有りません、この三匹を、{いけにえ}に献上

したいのですが」

「何、美味しい吉備団子を食べさて貰い、まだ食べさせてくれるのか、そ

れなら、遠慮なく頂こう」

こして鬼どもは三匹を料理して、たいらげて仕舞いました。

「婆さん、これは飛びっきり美味かったぞ、こんな美味いもんを食べさせ

て貰ったお礼に、
鬼が島に永く続く伝統の秘伝である、妖術を伝授しよう、

修行は辛いが耐えられるか?」

「そんな便利な物を伝授して頂けるのですか、それなら是非頑張ります」

こうして二年半の間辛い厳しい修行に耐えて、如何やら妖術を習得した様

である。

そこで、鬼達が、「婆さんや、わしらもう教える物は、何も無くなってし

まった。島に居ても無意味だな、帰宅を許すぞ、それと舟を一艘用意しよ

う」

こうして、お婆さんは再び、飛田の村へ帰って来ました。

相変わらずお爺さんと桃太郎は、男色SEXに夢中でした。

お婆さんは、この二人の関係を見て羨ましく思いました。

又、桃太郎に愛されて見たくなったので、妖術を早速使う事にしました。

『美しく逞しい青年に成りたい、美しく逞しい青年に成りたい、美しく逞

しい青年に成りたい』と、心の中で三遍唱えました。

すると如何でしょう、物の見事に美青年に変身してしまったのです。

この美青年を見た桃太郎は、心惹かれるように成りました。

ある日の事、お爺さんの目を盗み、桃太郎は美青年を連れて、山に柴刈り

に連れて行きました。又、例の草むらの茂みに連れ込んで、男色
SEXの味

を教え込んだのです。

今度は、桃太郎はタチ役、美青年はウケ役です。

この二人の関係を知ったお爺さんは、激怒しました。毎日々、嫉妬心に狂

ったせいで、顔がどんどん醜くなり、さらに顔が真っ赤になり元の顔色に

は戻りません、そのうえに頭には二本の角が生え、とうとう赤鬼になって

仕舞いました。

これを見た二人は恐れおののきました。『村人の皆様には、迷惑を掛けて

はいけない』と、

二人は、鬼退治の為に、毒入りの吉備団子を、一生懸命作りました。

「赤鬼様、美味しい吉備団子を作りました。私らもお腹は空いていますが、

先ずは赤鬼様に、吉備団子を食べて頂きたいのですが」

「何、先に食べてくれとか、それは嬉しいな、遠慮なく食べさせて貰うぞ」

すると如何でしょう、赤鬼の体がドロドロと溶け出し最後には蒸発してな

にも残らず、消えてしまったのです。こして二人は、鬼退治に成功したよ

うです。

今度は美青年は、桃太郎の子を身篭って見たくなりました。

そこで又、妖術を使って見ました。『美しい女性に成りたい、美しい女性

に成りたい、美しい女性に成りたい』と、心の中で三遍唱えました。

すると、物の見事にうら若き年頃の女性に変身したのです。

これを見た、桃太郎は男色には興味が無くなり、女性を愛する気持ちに変

わって行ったのです。こうして二人は夫婦(めおと)の契りを交わし、末

永く仲良く暮らして行きました。

                           (おわり)









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