縄に酔う男




                                  昼顔さん



禁断の園に・・・

(七)




 五人の視線に晒され乍らの私は、上半身は菱縄縛りで其の縄尻は股間縛

り、
Mの印である赤い締め込みを解かれ怒漲も露わに晒し出した私は、後

ろ手の縛めから解放されて自由になる両手の掌を窄め重ねて怒漲を覆いま

した。怒漲を掌で包む様に覆い隠して次の責めを待ちました。

 

 次は如何責め・・?? 花と蛇の静子・・立ち位での嬲り・・・静子の

様になりたい、されたい。それとも母の様に、覗き観た婦人科の内診台上

の母の様に、砕石位(所謂
M字開脚)で羞恥の姿態を、股間をあからさま

に晒し、高くあげ大きく開かされた両脚は開脚台に太い革ベルトで固縛さ

れてもみたい・・・
次は何が・・?

 

 何方に推移するのだろうか・・・と、皆の視線に晒され乍らの私は、怒

漲りを包み覆う両手の掌をそっと胸に移しました。乳首の張り、勃起を確

かめたかったのでしょう。乳首は固く自己を主張していました。

 

 私は眉根に皺を寄せ、喘ぎの表情、恍惚の表情で、皆の視線に晒され続

けていました。縛めを解かれた怒漲に再び血液が充填されるのが解りまし

た。乳首に負けじとばかりに主張する怒漲を隠そうともせず、寧ろ同類で

ある処の若い
M氏二人に誇示せんがばかりであったと思います。晒されこ

れからの更なる責めを待つ男のシンボルの誇示・・・

 

 彼(お相手のS氏)が、「両手を前で組んで」と告げました。命令口調

ではありませんでした。私が両手の指を組んで差し出すと、後ろ手の時と

同じ様に先ず黄色のタオルを手首に巻き付け、そして其の両手首を重ねて

縛り付けられました。

 

 私の身体に生成りの縄が降り掛かりました。天井の櫓の滑車を通った縄

の一方の端でした。両腕が手首と共に上に、身体が伸び切るまでに引き上

げられた私は爪先立ちになりました。菱縄縛りに続く股間縛りの麻縄の、

それが加える鼠蹊部への緊縛感がより強くなりました。両の手首に掛かる

負荷を軽減する為に、私は自由になる掌で吊り縄を握り締め、そして縋り

付きました。

 

 彼の両の手指が各々私の左右の乳首に伸び、指先で軽く弾いた後、親指

と人差し指との腹で摘み始めました。乳首の嬲り、摘み転がしの弄りでし

た。同性愛の褥の中で、ウケとして身を任す折りの乳首への愛撫とは明か

に違う処の、性的嗜虐・被虐プレイの愛撫、いや、乳首の責めに、私は思

わず女の声色にも似た妖しい声をあげてしまっていました。鼻に掛かった

声でした。敢えての演技??
いえ、それはなかった様です。自然と無意

識に??
後者だった様に思います。私は静子・・・花と蛇の静子・・・

フィクションとして字面でのみ識った甚振りが現実ものとして始まりまし

た。乳首は更に固くなっていたのが自身でも解りました。

 

 彼が私の胸に顔を寄せ、そして乳首をそっと口に含むや否や、強く吸い

始めました。力強い雄の吸引でした。同性愛の褥でも必ず受ける乳首への

口淫・・・ですが緊縛され吊るされ、そして同性達が見詰める中での乳首

への口淫・・・私は顔を仰け反らせて長い喘ぎの声をあげました。

 

 木製の洗濯バサミを手にした彼が私の顔の前に翳しました。二つでした。

挟み付けられる・・・私は身体を固くしてしまいました。自慰の際、戯れ

に用いた時の痛感を識っていたからです。その痛感が蘇りました。先ず左

の乳首から、次いで右の乳首と、私は両の乳首を木製の洗濯バサミで挟み

付けられました。

 

 挟み付けられた当座は、それ程までの痛感が無い事は自慰で識っていま

したが、挟み付けられた瞬間、頭の先へと電流が走る様な痛感も自慰の折

りと同じでしたが、やがて堪え難き程の痛みが襲い来る事も識っていまし

たが、ですがその時は謂わば囚われの身、逃れる術はありません。

 

 痛感が心地良い痺れ感に変わりました。これも自慰で経験済みでしたが、

でもそれは長く続かない事も自慰で経験済みでしたが、私は他人に依って、

然も同性達から見詰められながらの乳首の甚振りに暫し酔っていました。

同性達の、就中、同類の
M氏二人の目を私は意識し、暫しの痺れ感に酔っ

ていました。既にプレイを終えてギャラリーとなっていた
S氏とM氏の二

人よりも、何故か同類の二人の
M氏の目を私は意識していました。

 

 堪え難い程の痛感が襲い来ました。徐々にではなく、一転と云っても過

言ではない程の早変わりでした。脳天へは達せず、乳首のみ感じる処の堪

え難き程の痛感が襲い来ました。何故か私は身悶えする事も無く、爪先立

った脚をバタつかせる事もせず、ですが歯を食いしばって痛感のみに変わ

った乳首への責めに堪え切れず、顔を歪め眉根に皺を寄せ、そして顔を左

右に振り続けながら、「もう・・もう・・」「御願いです、後生です」

「御赦し下さい・・・ああ~」と、懇願する口調で訴え始めました。

 

 彼は無言でしたが、先ず右の乳首の洗濯バサミが外されました。左も早

くと願う中で、彼は所謂デコピンの要領で、指先で左の乳首を痛め付ける

洗濯バサミを弾き飛ばしました。瞬間、乳首が引き千切られる様な痛さと

共に、洗濯バサミが床に落ちました。

 

 痛感は程なくして治まりを見せ始め、私は俯いて乳首を見ました。乳首

は潰れているかの様な態を見せ、そして其の視線の先には些かの萎えを呈

した怒漲が、いや、最早怒漲とは云えないのではとも思える勃起がありま

した。彼が乳首に口を寄せ、そして含み、舌先を転がし始めました。彼の

舌戯は絶妙であったのか否か、痛感は癒え始めていました。



                                         つづく 








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