縄に酔う男




                                  昼顔さん



禁断の園に・・・

(八)




 私は両腕に力を入れ、更に強く吊り縄に縋りました。股間縛りの麻縄が

鼠蹊部を強く圧迫する様な緊縛感を求めていました。自然と顔を仰け反ら

せ、喘ぎの声を洩らしていました。爪先立ちの両足が親指だけに、そして

一瞬、その親指も床から離れる程に強く縋り付きました。ですが浮揚感は

勿論無く、吊り下げられる男の、吊り下げられて責め苛ましを受ける男の

悲哀(?)、哀れな男の自身に酔いしれていました。ギギッ、ギシッと妖

しく啼く吊り縄の音に、私の被虐感はより一層助長されました。

 

 ガシャガシャと音がして、見ると責め具棚の小さなバスケットに納め積

まれた沢山の洗濯バサミを、彼(お相手の
S氏)が鷲掴みするかの様に取

り出す音でした。また乳首へ・・??と訝る私の耳に聞こえて来たのは、

「これで金玉を・・陰嚢を摘む様に挟んであげ為さい」と、それも何と、

ギャラリーとして責めに喘ぐ私を見詰め続けていた若い
Mの二人へ差し出

していました。

 

 両手の掌に山と積まれた赤やピンクや緑や水色の各色の洗濯バサミを差

し出された二人の若い
M氏二人は、互いに顔を見合わせた後、意を決した

かの様に洗濯バサミを手に取りました。私の顔を、目を一瞥した二人の目

の色は、怖ずおずとした・・?
ではありませんでした。ならばギラギラ

とした目・・?
それもありませんでした。舌舐めずりする目の色に近か

った様に思います。

 

 「君達の父親と云う程には歳は離れてないが・・」「一回りに近い程の

年長の、そして男の味を知った、いや、教え込まれた
M男」「観てるだけ

じゃなく少し虐めてあげ為さいよ、折角だから」と、それまで無言だった

ギャラリーの
S氏が赤い締め込みの若い二人に囁き掛けました。そして

「ネッ、良いだろう・・??」と私の目を見詰めて質しかけて来ました。

私は目を伏せ小さく頷いて、極々小さく頷いて返しました。

 

 「ほら、良いんだって」「このM男さん、御所望だよ」「大勢から責め

られたいと願っていた・・きっとその筈」「
Sさん達ばかりではなく同類

の君達
M君からも」「男達から・・・」とギャラリーのS氏が煽りました。

すると洗濯バサミを両手の掌に山と積んで差し出す彼が、「教材だ」「中

年のこの
M男さんは若い君達の教材」「君達は同類のM君だけどネ」「軽

く苛めてあげ為さいヨ」「ほら、ピクンピクンとさせて待ってるヨ」「鈴

口からは先走りを滲ませ流して・・」と若い二人の
M氏を煽りました。

(二人の赤い締め込みの前褌は既に大きく膨らみ、そして妖しい染みを滲

ませていたのに私は気付いていました)

 

 既にプレイを終えてギャラリーとなっていた私と同年齢と思しきM氏に

対し、彼が目配せを送った様に思えました。其の
M氏は私の背後に移り、

背後から両腕を回して私を羽交い締めにして腰を押し付けて来ました。締

め込みで抑えられた固い男根の感触を臀部に覚えました。其の私と同年齢

と思しき背後の
M氏は、天を突かんばかりに屹立する私の怒漲を数回扱い

た後、掌で掬う様に私の腹部へ押え付けました。陰嚢へのクリップ責め、

まるで怒漲は邪魔だと云わんばかりに・・・

 

 こんな事・・本当にあるのだろうか、あったのだろうか・・・まさか・

・・初めての
SMサークル訪問、入会したてでいきなり・・・初体験でいき

なり見ず知らずの方々から・・・私は恐怖感は覚えませんでした。恐怖感

に勝る身体の奥底を駆け巡り蠢く自身の性(さが)に夢心地(?)だった

様です。 静子・・花と蛇の静子・・・私は静子・・・陵辱される女・・

いえ、男・・・同性五人の方々から・・夢心地であった事は確かでした。

 

 爪先立ちで吊り縄に縋る私は、背後から羽交い締めにする同類のM氏の

身体の温もりに心地良さを覚えながら、吐く息を耳朶に感じながら、まさ

かの展開に目を伏せそっと閉じて陰嚢へのクリップ責めを待ちました。怒

漲を下から(裏から)掬う様に腹部に押し付ける
M氏の掌の感触に蠢くも

のを、弄る様な感触を覚え、俯いてそっと目を開け見ると、テラテラと光

り輝く亀頭のみが押さえから免れて晒し出されていました。

 

 チカッとする痛みと共にカチャと小さな音を立てて洗濯バサミが床に落

ちるのが解りました。要領を得ない若い
M氏の所為でした。「睾丸があが

っているから」「陰嚢もそれに連れて・・・」と言いながらの
S氏が私の

陰嚢を摘みました。

 

 それからと云うものは、もう次から次へと・・・若い二人のM氏達は交

互に、私の陰嚢を摘んで引き延ばしては挟み付け・・・次々と・・・痛感

は然したるものはありませんでしたが、ですが中には挟み付けに失敗した

折りの、そして一旦捕らえはしたものの、直ぐに弾き飛ばされる折りの引

き千切られる様な痛みがありました。同時に、挟み付けに成功したものの、

何故か弾き飛ばされるものの痛みもありました。

 

 私の陰嚢はまるでハリネズミのように・・・ではありませんでしたが、

10個(?)、いや、そこまではいかずとも、赤やピンクや緑や青の洗濯

バサミで飾られました。背後の
M氏が掌での怒漲の押さえを解くと、弾か

れる様に内の何個かが、チカッとする痛みと共に床に落ちました。



                                         つづく 









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