再 会  .



                                      桃色の越中 さん 



その1  .



平成24910日、神奈川県茅ヶ崎市内にある、浄土宗A寺院にて、故岩

田誠四郎の三回忌の法要が執り行われていた。高木文夫は妻子を連れて法

要に参列しており、故人は、高木文夫の過っての中学校時代の恩師であっ

た。

 

昭和394月、高木文夫は茅ヶ崎市内にある、市立A中学校に入学したの

である。

クラス編成は一年七組、又小学校時代の親友でもある、岩田哲夫は、一年

一組の配属であった。二人は同じ小学校出身であり、この二人は、小学校

時代には成績優秀で、校内では何時も一位、二位を争う程の優秀な学歴の

持ち主であった。

ある日の事、二人は下校が一緒になった。

「おい、高木お前のクラスの担任の先生だけど、あれは僕の親父なんだ」

「そうか、岩田誠四郎先生って、君の父さんなんだ、それで岩田姓で同じ

なのか」

又文夫は、初めて誠四郎と顔を会わした時、実は恋心が芽生えていたので

ある。

岩田誠四郎は、身長1m80cm体重90kgもあり体格は良く、風貌も親父の貫

禄十分であった。

文夫は、そんな誠四郎を見たとき父親を連想したのだが、それ以上の気持

ちが芽生えていたようだ。

二人は、それぞれの自宅へと帰途についた。

やがて半年も過ぎた頃、父兄会が行われていた。文夫の母光子が出席して

おり、岩田先生との個人面談の順番が廻ってきた。

「初めまして、私岩田誠四郎と申します、高木君のお母さんですね、本日

は宜しくお願いします」

「初めまして、私は文夫の母で、高木光子と申します、息子がいつもお世

話になっております、どうぞ宜しくお願いします」

「実はお母さん、高木君の成績ですが、実に優秀ですね、特に数学の成績

が抜群ですね、如何でしょう、高校進学の事ですが、まだ今の時点では、

まだまだ早すぎますが、市内の
D商業高校へ進学させ、やがて卒業後は市

内の銀行へ勤めさせると言うのは」

「そうですか、岩田先生がそうおっしゃられるのなら、後は文夫の気持ち

次第ですね」

父兄会も無事終わり、光子は一路帰途についたのである。

一方この頃から、哲夫が文夫にケンカ腰で、文句を言いに来るように成っ

て来た。

文夫は、哲夫が何故文句を言いに来るのか原因が解らず、下手に喧嘩をし

ても詰まらないので、上手くさらりと交わしていたのである。

又文夫の母光子は悩んでいた、と言うのも文夫の父和夫は、文夫が4歳の

時他界してしまったのである。

光子は女手一つで、文夫とその姉二人の面倒をみてきたのであり、文夫を

高校へ行かすとなると、入学金や授業料のことが、家計的には大変なのだ。



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