戦国武将の衆道  .




                                      桃色の越中 さん 



2.伊達正宗編                           .



この物語はフィクションで構成されています。

伊達政宗は出羽国と陸奥国の戦国大名、父は山形県米沢市の米沢城の伊達

16代当主・伊達輝宗、母は山形城主・最上義守の娘・義姫の嫡男(正宗)。

正室(本妻)には愛姫(めごひめ)をもつ陸奥仙台藩の初代藩主。あの有

名な関が原の戦いでは徳川家康の東軍方につき大活躍をした戦国時代の英

雄伊達正宗公の物語である。正宗の父輝宗は家臣(けらい)の片倉景綱(

小十郎)と男色の関係にあった、その景綱の子重長が正宗と男色の関係に

なっていくという物語である、親子二代に渡り男色の関係だ。此処までは

ノンフィクションで有り此れからフィクションの領域へと入っていく。


正宗はある日のこと大広間の上段の間(殿と家臣との御対面所)で側女(

殿の身の周りの世話をする女性)相手に一人宴(うたげ)を楽しんでいた、

そこへ小姓
(1)の重長がやって来た、何か用件が有る様だが今は酒で酔

っているので後で用件を聞くと言う旨伝えた、側女は夜も遅いので返して

おき一人手酌酒をやっている所だった、実はこの二人ぞっこん惚れあって

いたのだが、それをお互いに薄々感じ取ってはいたがさしたる確信はなか

った、この二人の性癖は菊門性交は嫌いで尺八を好んでいた様だ、そこで

正宗は重長の心中を探る為ある策略を思いついた、正宗は重長に酒を進め

た、酒の中にはどうやら正宗の唾が入っているらしい、さっき側女と世間

話をしている時入ってしまったらしい、唾が入っている事情は説明したが、

この酒を重長は嬉しそうに飲み干した、正宗は内心しめしめと思っていた、

今度は重長の番だ、重長にも策略はあった様だ、殿実は私も先日旅行に行

った際に地酒を買って参りました、実は小姓仲間と飲んでいる中(うち)

に話に花が咲き夢中になってしまい、私の唾がだいぶ入っていると思われ

る地酒が半分程残っておりますが、いかが成されましょうか、よしそれな

ら此処へその地酒とやらを持ってまいれ、こうして正宗も地酒を美味しそ

うに飲み干したのである、重長も内心しめしめと思っていた、実はこれは

真っ赤な嘘で酒の中には唾など双方とも入っていなかったのである、それ

は真実でも嘘でもどちらでも良かったのである、それは如何いうと事かと

言えば他人の唾など飲めようはずがない、嘘でも唾が入っている事を承知

のうえで飲んだのだから唾を飲んだ事になる、それは何を意味する物か?

それは唾を飲めると言う事は雄汁も飲めると言う証(あかし)の外なにも

のでもないのである、こうしてお互いの心中を探りあい、お互いその気が

有ると言う確信に至ったのである、先ず正宗が口火をきり、如何じゃ御殿

(殿の寝室)の方へ行き床を共にせぬか、こうして二人は肩を並べ御殿の

方へ向かったのである、この後さらに深い仲へと進展して行ったようであ

る。

                              (完)

 

1)小姓とは

戦国時代には、主に秘書的役割もこなし、戦時・行軍のときは本陣・本隊

を最後まで守り抜く部隊であり、特に主君の盾として命を捨てて守る役目

が大きかったため、幅広い知識と一流の作法と武芸を身につけていなくて

は務まるものではなかった。このため、成長すると主君の側近として活躍

する者も多かった。いわゆる幹部候補生である。



                                              第三章へ続く 







トップ アイコン目次へもどる    「男大好き・小説」へもどる
inserted by FC2 system