先生と栗蔵 (その1)  


                                         花栗 さん 



 (このお話は、偶然に見つけた「覗き穴」から、ふと覗いて見たおぞま

しい光景です。
)

 

 

 

 

 人生、何も知らずにいた方が幸せなことがあります。

男同士の秘め事も、知らないままでいた方が幸せなのかもわかりません。

しかし、何かのきっかけで、「初めて知った喜び」に無上の喜びを覚え

てしまうことがあります。

人間の欲望は、きりのないものであります。

知った喜びに、もっと、もっと、と「さらなる喜び」を求めて行くよう

になるものであります。

 この二人が、どのようなきっかけで知り合ったのか詳しくはわかりませ

ん。

遠い親戚で、何かの集まりで初めて出会ったのかもわかりません。

正月や盆にでしょうか。孫の結婚式でありましょうか。

それとも、誰かの葬式だったのでありましょうか…。

 そういった出会いを重ね、今回は相手の老教授の奥さんが亡くなり、

この男は事もあろうに、チャンスとばかりに近づいて行ったのです。

葬式を済ました帰りに、この太った60代の親父が半ば強引にホテルに

連れ込んだようです。

それでは続きをあなたも覗いて見て下さい。ドキドキしながら…。

 

 

 

 

 「亡くなった奥さんに昔、世話になったことがある。」

「今日はどうしても、その思い出を語り、偲びたい。」

「先生と二人きりで。」

と、栗蔵という胡散臭いこの男が言葉巧みに人の良い先生を誘ったので

した。

人情味ある先生は、あまりの栗蔵のしつこい誘いに、仕方がないので息

子たちに後をまかせて来たようです。

この毛むくじゃらな、禿げ頭の60代の栗蔵は、酒癖が悪いわけではな

いようですが、一杯入ってるようです。

奥さんの昔のことを思い出したと言っては、先生の小さな肩に手を置き、

顔を埋めるようにして泣くのでした。

 

「そうでしたか。栗蔵さん、そんなに家内に世話になっていたのですか。」

「栗蔵さん、もうお顔を上げて涙をお拭きなさい。」

 

先生は優しい言葉をかけて、泣いてる栗蔵にハンカチを貸してあげるの

でした。

顔を埋めて泣くそのわりには、涙が出ていません。

 良い人ももちろん居ますが、私の知る限りではどうも、栗と付く名に

ロクなのが居りません。

 

 思った通り、案の定それは、ウソ泣きだったのでした。

全ては今宵、この先生を「手籠め」にするための芝居だったのです!

何と言う非道な親父でありましょうか。

長年連れ添った嫁を、女房を亡くしたばかりの、もう高齢な先生だとい

うのに!

そしてたった今、葬式を終えたばかりだと云うのに!

悲しみに打ちひしがれて、まだ先生の目は、涙で赤かったのです。

目尻の皺はまだ乾ききっていないのです。

それをこの親父は……。

 

 「先生は奥さんに似て来た。」

 「先生、長年連れ添っていると、夫婦は似て来るもんだね。」

と、冷蔵庫から取り出した缶ビールを開けると、声を出して自分ひとり

美味そうに飲みます。

さっさとステテコ姿になって、くつろいだ姿で、どっかりと。

 しかし、聞けば九州生まれの家内と同じだった栗蔵に、先生はだんだ

ん親しみを覚えて行くのでした。

 喉を鳴らしてビールを飲んでる、そんな栗蔵の横顔を見ながら…。

 

 

「先生も楽にしてください。その背広、掛けましょう。」

 

と、手際よく脱がせると、すぐに風呂の用意をするのでした。

クレープのボタン肌着とステテコ姿になった先生に、座布団を敷いてあ

げる優しさはあるようです。

「さあ、足を崩しなさいや。」

栗蔵は新たにビールを取りだすと、コップを先生に手渡して中腰で注い

であげました。

そのまま立ったまま、今度は先生を品定めするように、コップを口にす

る先生を上から見つめます。

ほぼ白髪の、きちんと七三分けしてる頭の恰好や、首筋、頬、眼鏡の、

目尻の皺や耳の穴の形まで!

 そして、どこか力を落としてる背中に見入ります。ステテコに透けて

るパンツにも見入っています。

 肌着の乳首の形に、もう前をムクムクとさせて…。

 

 

 「わしは、越中ですわ。家内に作らせて、昔からこれです。夏はこれ

が一番!」

 

そう言いながら栗蔵は、ステテコを脱ぎ棄てるようにして座布団に脱い

だ形のまま残すと、雑に、ランニングも裏返しのままにして、お風呂の

湯を見に行きました。

 先生は半ば呆れ顔して、風呂場へと行く、この雑な、無作法な栗蔵の大

きな尻を見るともなく見ていました。

屈託のないざっくばらんな男と言えばそうかもしれません。越中が緩ん

で、尻の割れ目が覗いてることなど無頓着のようです。

冷たいビールを少し口に、喉を潤しながら人生で初めて出会うタイプの

栗蔵に、今はまだ警戒心は何も持ちませんでした。ビールを美味しく飲

んでいました。

しかし、この後すぐ起きる戦慄なまでの、恐怖の体験を、このとき誰が

想像出来たでありましょう。

 

 

 「先生、お湯が入りましたで。さあ、汗を流してさっぱりしましょう

や。広いから一緒に入れますで。」

 

 戻って来た栗蔵は、先生にそう告げると、そこから空気を一変させて

行きます。

タンの絡まってるような咳払いを、自らの合図のように一つしました。

それから、まだ座布団に座ってる先生の顔の前に立ちました。

先生は怪訝そうに、持ってるコップの手を止めて栗蔵の顔を見上げまし

た。

そして、見下ろした栗蔵の「ニヤリ」とした顔から慌てて目を逸らすと、

毛むくじゃらな大きなお腹に目が下がり、そしてすぐに、目の真ん前の

越中に目が行くと、驚きました。

越中が蠢くように動いたかと思うと、先が天へグングンと突き上げて行

ったのです!

そして見る見る間に、ピンとテントのように張った越中の前垂れの、あ

まりにも突き上げてる先の大きさと、そこまでの長さに仰天してしまい

ました!

緩んでた湿っぽいふんどしが軋むようにグンと上を向ききり、脇からは

み出してる剛毛の中に、反ってる棹の根本と、大きな金玉の塊を見たの

です!

このとき先生の胸に、初めて未知なる恐怖が走りました。

だが、先生が震えて抱く本当の恐怖はここから始まったのです。

 

 

 股を開いたまま、先生を見据えるように立ってた栗蔵が、鈴口の形を

クッキリと、先走りに透かせて、越中の紐に手をやりました。

先生は腰がくだけたように片手を着き、蛇に睨まれた蛙のようにぶるぶ

るとただ見上げてるだけでした。

栗蔵がその狼狽えた先生の顔を楽しむように、笑いを浮かべ、クンと紐

を解きました。

ハラリと舞うように、解かれた前垂れが、カリに引っかかり、そしてゆ

っくり棹に絡まるようにして畳に滑り落ちました。

頭巾でも脱ぐようにして、大きくエラの張ったカリが、海のエイか何か

得体の知れない魚を真下から見るように現れるました。

そしてその下に紫がかって赤く、松脂の付いた松の木のように続き、そ

して途中からクッキリと分けたように、黒々とした棹が、剛毛を掻き分

け纏わりつかせるようにして、根太く、金玉の筋へと続いているのでし

た。

 尿管を太く真下に、濡れてるようにテラテラと、脂ぎって蒸れてるマ

ラと、瘤のような金玉を、堂々と見せつけて、栗蔵は、見下ろしながら

さらに一歩前にズンと踏み出したのです。

ふんどしを外したときから、その立ち昇る男の精の匂いが、部屋に一気

に立ち込めました。

さらにこの男は、脂ぎった棹を引っ張り、剥けきってる先を、よりエラ

の形をくっきりとさせたものだから、剥けきったカリの下の尿くさい、

饐えた汗臭い匂いまでが立ち昇ったのでした。

汗なのか尿なのか何なのか、男の脂なのか、端を反らせて、張った鉄兜

のようなカリが、ビカビカしています。

指を添えて剥き切ったカリの下には、チンカスもうっすら溜まっている

ことでしょう。

それが、もあもあと、匂いの陽炎でも立ち昇りゆくように、あとからあ

とから漂います。

剥いたカリの下の荒々しい老松のような太棹には浮き出た血管が稲妻の

形して怒りの形のように幾筋も走っています!

女の陰水で焼けたのか、金玉まで黒々と、それはまるで傲慢な鉄の顔に

見えます。

棹はまるで油でも塗ったかのように、その黒さが、鈍くふてぶてしく輝

いています…。

 

 

 栗蔵は、隆々とさせてる棹を「ブン」と呻らせるように、カリを指先

で下げて強く弾くようにしました。

二度三度と繰り返して…。

立ち込めた青臭い匂いを拡散させ、それが、その匂いが先生の心をより

慌てさせます。

ビカビカだったカリが、弾く指に耀きを失うと、今度はそれが、鈍く粉

を噴いてるように、まるで古い鉄兜に見えます。

戦闘準備を整えた弾丸が、先生の顔を睨みつけてるようです!

鈴口は、「ニタリ」とするように、溢れ出した先走りを垂らし始めまし

た。

 それから栗蔵は、腰に手をやると、腰を反らせました。

天に向いたマラからは、溢れ出ていた先走りが、棹を伝って糸を引いて、

今にも滴り落ちそうです!

それを先生の顔先へ触れるほどに突き出し、栗蔵は仁王立ちになったの

です!

そして、ただただ驚いて狼狽している先生に、栗蔵は信じられないこと

を口にしたのです!

 

「先生、舐めてくれ。」



                                                     つづく 




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