越中褌に魅せられて


                                         いもおやじ さん



 越中褌の魅力、それは皆さんがおっしゃているように、とても開放的

で風通しよく、着脱簡単、縫製容易・・・・・・・・・エコで究極のク

ールビズの下着で、和物大好き人間の私にとって、この日本の伝統的な

下着は魅力たっぷりの下着である。

 

 越中褌との出会い、それは私が物心ついた頃からである。終戦直後の

困窮時代、山奥の田舎の農村集落に育った私、祖父も父も周囲のおじさ

んたちも下着はみんな越中褌、暑い季節には扇風機すらなかった家の中

では当然、自宅の周辺はもちろんのこと畑の草取りなど簡易な農作業で

も褌一つの生活、緩んだ前垂れから中身がはみ出したり、横から覗いて

見えるのは日常茶飯事、そんな光景を大人に気づかれないように好奇心

一杯に見入っていた子供時代だったのである。

その頃の子供の下着は、白の木綿生地のパンツ、大人の締めている越中

褌に何となく成人の男らしさを感じ、早く締めてみたいとの憧れを感じ

ていたもので、中学時代 取り込んである洗濯物の中から親父の褌を探

し出しこっそりと締めたことも何度かある。高校時代も終わり頃には私

の下着は、時代の流れ(?)でパンツからブリーフへと変わっていたの

だが・・・・・・・・・

ただ黒猫褌(当時この地方では『金吊り』と呼ばれていた)は、中学時

代まで水泳パンツの下着のサポーターとして使用しており、文房具店の

店先にそのまま吊るして売られていた。

 

 越中褌との決定的というか運命的な再会、それは社会人となって間も

ない
20代の中ごろである。職場の忘年会の余興の福引で越中褌を引き当

てたのである。

昭和も40年代の中ごろになると、私の住む農村部でも褌は姿を消し物干

竿に越中褌が干されているのはごくまれにしか見られない光景になって

しまっていた。 褌をしていた親父の下着もなぜだかパンツに変わって

おり我が家でも褌は過去の遺物となっていたのである。

 宴会の酒で酔っていた私、酔いに任せて浴衣の裾を捲りブリーフの上

から褌を締めて同僚に見せたのを記憶している。越中褌に触れたのは何

年ぶりであったろうか?

その後、その褌は幹事が職場近くの衣料品店で買ったことを聞き、その

店に行ってみると男性下着の陳列棚の片隅に裸のまま積み重ねてあるの

を発見、数枚まとめ買いして自宅で締めるようになったのが越中褌との

本格的な付き合いの始まりである。

 夏の時期 家の中では家族の前でも褌一丁で過ごしてその開放感を味

わっていたが、戸外ではさすがにそんなことはできず作業着を着ての農

作業である。中でも草刈り作業は汗びっしょりの作業なので特に汗っか

き体質の私は短時間で汗でグッショグッショ、人目の少ない山間部の田

んぼでの作業では、休憩のときは真っ裸になってそばの小川に飛び込み

汗を流し、褌は汗を洗い流し固く絞って日向に干し休憩後は生乾きのそ

の褌を締めなおし作業を続行していたものである。圃場整備が進み今で

はそんな場所もなくなってしまったが・・・・・・・・・・・

ただ、勤めでは仕事上現場に行くことも結構あり作業着に着替えていた

が、当時の職場は更衣室などあるはずもなく、デスクのそばに並べてあ

る更衣ロッカーの前、同僚が仕事をしている目の前で更衣するような環

境で、若い女子職員の前で褌一つになることにはさすがに抵抗があり、

現場の仕事があるころは毎日のように職場へ褌を締めて行くことはなか

った。

前にも書いたように、越中褌は作るのはいたって簡単、不器用な私でも

晒を買ってきておふくろのミシンで自作するようになり、日常締めてい

る白の越中褌は拙い縫製ながら自作の褌である。

 

 うるさい周囲の勧めで結婚、結婚後も褌生活は変わらず部屋の中では

夏は褌一丁、寝る時はいつも褌一丁、女房は褌の前垂れの中に手を突っ

込んで催促したり、紐も解かず前垂れを外しただけで楽しむことも多く、

また前垂れの中に手を突っ込んでそのまま握って寝ているのも日常のこ

と、 昼間でも急な衝動に耐えられなくなって緩めた前垂れの横から勃

起したモノを引っ張り出してそのまま行為に及んだことも何度か、そん

なこんなで夫婦生活にも便利な下着だと思ったものである。

 ただ、越中褌は寝ている間に乱れやすく、朝起きた時には体について

いるのは紐だけ、陰部を隠す下着としての役目は全く果たしていないこ

とがほとんどで、ついに褌も締めず全裸になって寝るようになり更なる

開放感を味わっている現状である。

 

 昨年、富士山信仰や和食文化が世界遺産に登録され、また地球温暖化

や省エネ対策でのクールビズとして有名下着メーカーの褌型の男性下着

の発売など日本の伝統的なものの良さが改めて見直されている現状、和

の伝統下着 優れものの越中褌もその良さが再認識され、以前のように

極めてありふれた男性下着としての復権を果たしてくれればいいな~と

思うのは私一人の願望ではなく、越中褌常用者・愛好者の共通の願いで

はないだろうかと思うのがが・・・・・・・・・・・











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