アナザーストーリー (ミラーバージョン)

                                         おだぞお さん 


- 7 -


さすがに一流ホテルだけあってバスルームが広い。

バスタブに湯を張って浸っているとなんとも優雅な気分だ。石鹸の泡立ちさえ、自宅の

よりきめ細かく感じられるのは気のせいか。

立ち上がって、シャワーを浴びるといつものクセで、つい頭まで洗おうとした。こんなと

きにと思いつつも、ぬらした頭にシャンプーをつけ、洗い始めた。


突然、シャワーカーテンが開いた。

振り向く目に映ったのは裸のARAHIさんだ。

「たまってんだろ」

ARAHIさんが後ろから抱きついて来た。

「途中でもらすといけないから、先に抜いてやるよ」

耳元でささやき、僕のうなじに唇を押し付けた。強い力だ。

シャワーがまともに僕の頭を直撃し、シャンプーが溶けてゆく。僕は目を開けていられ

ない。思わず、そらした顔にARAHIさんの唇が襲いかかる。

息が出来ない。

何も見えない。

立っていられない。

バランスを失っていた。必要に続くディープキスは僕のシャンプーを溶かすようにこころ

を溶かした。

容赦ない雨が二人の上に降り注いだ。僕はARAHIさんに後向きに支えられながら、こ

れから始まる事をはっきりと理解した。

                                                続 く 


トップ アイコン目次へもどる    「男大好き・小説」へもどる
inserted by FC2 system