アナザーストーリー (ミラーバージョン)

                                         おだぞお さん 


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 シャワーの飛沫がきらきら飛び散っている。

 まぶしい明るい浴室でARAHIさんは頭からシャワーを浴びている。裸のお尻が水しぶ

きを浴びながら揺れている。締まった肉体が美しい。

 僕は体をこするように後ろから腰を抱きしめた。

「おい、俺はきれいに流したんだぞ。こすり付けるな」

 僕はかまわずARAHIさんの体に密着しようとする。もうすっかり萎えてしまったけれど、

こうしてじゃれているうちに復活してもかまわない、そんな気分だ。

 「また、流せばいいでしょう。ほらすぐに流れてしまう」

 僕は耳元でささやくと、そのままARAHIさんの耳をしゃぶった。

 「わかった、わかった・・・」

 ARAHIさんはくすぐったそうに、身をすくめて、向き直り、僕の体を抱き寄せた。シャ

ワーがARAHIさんの後頭部に当たり、僕の頭にも跳ね返って目を開けていられない。

激しいキスの応酬だ。たちまち舌が口の中に入る。ARAHIさんの吐息が熱い。ぬれ

た顔を舐めるように、舌が這う。息継ぎが出来ない。

 僕はARAHIさんの顔を両手で挟み、あごをハグする。ざらざらした肉の塊が僕の口の

中に入った。このシャープなあごの輪郭がこの男の端正な顔立ちをいっそう際立たせ

ているのだ。ひげが僕の舌をさす。粗い肉の感触が僕の官能を逆なでする。下唇を僕

の唇が吸い取る。唾液とシャワーの水とが一緒になって流れた。硬い唇が僕の中で

解けていく。唇に触れる全てがいとおしいもののように感じる。ARAHIさんの全てをこ

のまましゃぶりつくしてしまいたい気持ちだ・・・。


「しっかり、流してから出ろよ」

 ARAHIさんは父親のように言い放って、バスタオルを持ったまま、ぬれた体でバスル

ームを出て行った。

                                                続 く 


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