改札


                                         松風 さん




腰に枕を挟みこんで、身体を海老のように曲げた私に、藤さんの逞しいものが激しく

打ち込まれて、私は思わず眼を閉じて忘我の世界に入っていくのですが、その時私

の頬に藤さんの平手がうちこまれて「目を開けろ~じっとわしの顔を見ておれ~」と言

われたので我に返り藤さんの顔をみると、藤さんの顔は何時もの優しい顔と違って大

変厳しい顔で私の表情を睨みつけていました。

「よし~次は~うつ伏せになって、尻を持ち上げろ~」と言われましたので

言われるままにうつ伏せになって思い切り尻をあげますと、またもや太いものが無理

やり穴に押し込まれてきて、数回尻の入口で出し入れされたあと、いっきに奥のほう

まで「グッ」と差し込まれましたので一瞬思わず「ウッ、アア~」と声を発して、まるで猫

が背伸びするように床のうえに伸びてしまいました。

その後も藤さんの平手打ちが私の頬を襲いますが、わたしは痛さの中に不思議な快

感が湧いて来て思わず声をだすのでした。

そんな事はかまわず藤さんの輸送はだんだん激しくなるのですが、私も尻の感覚が

前に伝わりいきそうになりかけた時、藤さんも一段と激しく打ち込んで私の尻の奥に

気をやられましたが、同時に私もこらえていた物を床の上にちりばめました。

暫く私の背中にかぶさっておられましたが「風呂に入るぞ」といわれて、3日間の逢瀬

の最後の交わりが終ったのでした。

私の住む東北の山の上には白いものが既に降りていましたが、暖かい瀬戸内に住ん

でおられる藤さんに合いに行く嬉しさを抱いて東北から新幹線を乗り継いで、一昨日

この暖かい瀬戸内の街まで来ましが、今日はもう戻る日になってしまいました。

藤さんの家の綺麗なダイニングで二人きりの朝食を終えて、掃除を済ませて車で駅に

向かいましたが、駅に着くまで運転する私の左手はずっと藤さんの暖かい柔らかな手

に握られていてとても幸せな気分でした。

日曜日の新幹線の駅は人の行き来も忙しく、改札口まで来た私たちも周囲の人たち

に流されそうになりましたので、私たちは人の流れから離れて、時間までそっと手を

握り別れの辛さをかみしめていました。

「ありがとう~楽しかったです~また来てもいいですか~」

「ああ、楽しかったな~また来てくれよ。今日は人が多いけど座れるといいな」

私は藤さんに抱きつきたい気持ちでしたが、軽く握手をして改札口を通り過ぎた所で、

立ち止まって振り返り藤さんに向かって小さく手を振りますと、藤さんもニコッと笑って

手を上げてくれましたが、すぐに雑踏の中に消えていってしまいました。

少しの間、私はそこに立ち尽くしていましたが、涙がこぼれそうになったのでホームに

上がりホームのベンチで新幹線が来るのを待っていました。

その時3ヶ月前にこの同じ駅舎での別れの事を思いだしました。

三ヶ月前、私たちは初めて五日間の旅行に出掛けて、その時も昨日の様な交わりを

毎日交わしたのですが、一日だけ旅行先で友人と3人になった時はホテルの一室で

いり乱れた交わりとなりましたが、終わった後は優しく私だけを抱いてくれた一夜を過

ごしました。

5日間も一緒に過ごした後の別れは今日以上の淋しい思いでしたが、今日と同じよう

に改札口で握手をしながら分かれたのですが、その時の藤さんの「座れるといいね、

座れなかったら藤さんの家に帰ってきてもいいよ~」という言葉を思い出して再び私

は涙するのでした。

新幹線がホームに着いたので、急いで乗り込みましたが、幸い窓際の席に座れまし

た。

藤さんが駅の売店で買って持たしてくれた瀬戸内の名物じゃこ天を食べ始めた時、携

帯電話に「安~座れたか~座れなかったら藤さんの家に帰ってこい~」というメール

が入ってきました。

口に出しては本音を言わない藤さんも、安を一日でも引き止めたい気持ちがメールで

ひしひしと感じてきて、窓に映る私の涙顔を見ながら5日間の楽しい旅行を思い出し

ていました。

気を取り直して「藤さん~座れました~5日間あんなに楽しい時間を過ごせたのに、

今は涙が止まりません~藤さん、また逢おうね~」というメールを送りましたがこんな

簡単なメールなのに、手が震えて時間がかかってしまいました。

窓からの景色を眺めるふりをしながら、涙を拭いていますとまた藤さんからのメールが

入ってきました。

「何時ごろ家に着きますか~わしも疲れのせいか車の中で何年ぶりかで涙が出て止

まらなかった~改札口まで送るのも良し悪しだな~」と別れの辛さの本音を言わない

何時ものメールでした。

80歳と60歳の爺さん同士の改札口での出来事でした。           終わり



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