愛しのじっちゃんのこと


                         里暮らし さん 作



(10)地獄の日々



じっちゃんからの突然のお別れメールは、本当にショックでした。

じっちゃん曰く、『もう会わないことにした、メールも出さないし、もら

っても読まずに捨てる、電話にも出ない』、と。

ほとほと参りました。


何も手が付かず、仕事も失敗の連続・・・。何をするにも気力が湧いてき

ません。挙句は、最愛の妻にも、しばしば辛く当たることが多くなりまし

た。お別れメールを言って来たじっちゃんも、本当はずいぶんと辛い思い

をしているのではないかと思われるのですが、いやはや、本当に参りまし

た。

 

じっちゃんは、この一年、『私はあなただけのものです、あなたも私だけ

のものになってください』、と言い続けて来ました。その都度、私は、「

今、付き合っている人はいないが、この道のことをもっと知りたい」とか、

「もう少し、いろいろ経験してみたい」などと曖昧な返事を繰り返して来

ました。だって私の気持ちの中には、「じっちゃんだって、広くお付き合

いして来た時期があったのに・・・」、という思いもありましたしね。そ

れに、私には一度は会ってみたい昔からのメル友も何人かいましたから。

 

そして、ある日、じっちゃんからのお別れメールの原因となった「ある事

件」が起きたのです・・・。

私のライフワークであるボランティア活動で遠くの県に出掛けたとき・・

・、それは起きました。

その日の活動は、いつにも増して大変辛い作業の連続でした。肝心の被災

者との心の交流も、互いの意思が素直に伝わらず、とても辛い辛い一日と

なりました。心身ともに傷ついてしょげていた私は、その夜遅く、ついつ

い、その土地のハッテン場に足を向けてしまったんです。挙句の果てに、

酔った勢いで、ゲイバーで気の合った爺さんと一夜を共に・・・・。

 

ボランティア期間が終わり、帰宅したあと、そのことを電話でじっちゃん

に報告しました。謝りもしました。じっちゃんは、冷静を装っていました

が、かなり動揺してた風でした。

その日も、次の日もメールで謝りました。

何故か返事はありませんでした。

胸騒ぎがしました。

そして・・・・、電話の2日後、お別れメールが届きました。ショックで

した。

 

その後は、電話しても出てくれません。メールしても返信がありません。

あのお別れ宣言は本当だったんです。

私たちの愛は、いとも簡単に崩れるようなものだったのか・・・。

相思相愛だなんて、ただの幻想だったのか・・・。

ああ、私は何て事をしてしまったのだろう。地獄の日々に終わりはないの

か。

                                続く







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