会員制のスナックで


                                         関爺さん



先日の事ですが、博多の或るスナックを久しぶりに訪ねた。

かれこれ二年ぶりだろうか、珍しい客に声を掛けられました、

「あら、関さん珍しかね〜元気だったと?」

「はい、有難う御座います、お陰さまで元気ですよ、元気だけが取り柄で

すからね」

「処で、関さんなんぼに成ったと?あんたの歳ですたい」

「おや、出会い頭に行き成り年寄りの年齢を訪ねますか!来春には7にな

りますよ」

「あら、そうやったかね〜では私とはあまり変わらんかったとですね」

この男私の歳を完全に忘れてしまってるらしい、以前お互いに年齢は明か

した筈なのだが。

「貴方、勘違いしていませんか?来春は、もう“喜寿“ですよ、もう後期

高齢者ですよ」

「へ〜〜もうそげん成ったとね、若かね〜どう見ても未だ60代の半ばに見

えるばい」

「そう?有難うと言っておけば宜しいのかな?」

「スタイルも良かけんで、苦労の無かけんでしょうね、羨ましか〜」

「苦労?有りますよ、この歳に成って苦労の無い人は居ませんよ、それな

りに苦労はしていますよ」

久し振りに出会ったのだから、もっとましな話題は無いのかよ、一体何が

言いたいのだろうかと
思い始めていた。

次の話題は子供の人数から、孫の数まで根掘り葉掘り訪ねてくる、とうと

う自分の自慢話にまで発展して来た、ここまで来るともううんざりである。

「処で、関さんあんたは顔に何か塗って居ると?何かベタベタ塗って手入

ればしとると遣ろう?」

「いいえ、特に何もしておりませんよ」

「おかしかね〜顔の皺も無いし艶も有るったいね、喜寿 の顔には見えん

ばい」

「しいて言えば毎日5回くらいだが、小鼻に溜まるいわゆる鼻の油ねこれ

を人差し指で擦りそのまま
眼の下の泪袋から目尻の横に塗り4・5回こす

るくらいですよ」

「へ〜〜未だ鼻の油が出ると?若い頃はニキビに苦労した口たいね?」

「残念ながら、若い頃からニキビに苦労した経験は無いのですよ、お陰さ

までかな?」

この男は私の顔をしげしげ見ながら、疑い深そうに。

「良か男は何かと旨く出来とるたいね」

何を!?この男から男前と褒められれば、当て付けに聞こえなくもない、

この人アホな質問をするが
、なかなかのハンサムでガタイも良くて外見は

博多のお仲間では、トップクラスであろう、勿論彼の
持ち物も超特大であ

る、それを自慢もするしこの後で出して見せたのです。

「処で、関さん」

あぁ〜また何かを聞き出したいのかよ、もういい加減にして話題を変えて

楽しく飲ませて呉れよ。

「Mさんなんでしょうか?未だ何か質問が有りますか?たまには貴方の上

手い歌でも聞かせてよ」

「身体作りにジムなどへ行ってると?何か遣っととちゃろ〜?」

「ジムなどへは、もう2年以上も行って居ないよ、毎朝だが起き掛けにベ

ッドで腹筋を200程遣って居ますよ、その後で腕立て伏せを連続で100

回かな?」

腕立て伏せも初めは50回くらいであったが、この2年間で徐々に増えて今

では何とか100回にまで
伸ばす事が出来ている、腹筋運動もまだまだ余裕

が有るが、今の処はこのくらいに留めて置く。

「へ〜〜そげん遣ってきつかちゃろ〜?」

と言いながら私の腹辺りを撫で回す、感心した様に私の顔をしげしげ舐め

る様に眺めていた。

「Mさん、それ以上手を下の方へ下げないで呉れるかい、もしも私がその

気に成ったら責任を取って貰いますからね」

「チョッと腹の筋肉ば確かめてみただけったい」

溜息混じりに、

「Mさん、向こうの方でカラオケを唄い始めてるよ、そろそろ歌の方を聞

きましょうよ」

「そうたいね、ではそうしますかね」

久し振りに出会ったMさんでは有ったが、矢継ぎ早の質問攻めでへいこう

しつつも褒め言葉も有り
気を良くして店を後にした。








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