年の瀬の大阪!


                                         関爺さん


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彼はどこのトイレを使用したのか解らず暫く食堂で待ちましたが一向に

姿を現さず、これでは探した方が早いと思いあの広い「ロイヤル」内を

くまなく探せど見当たらないのです、多分私を大勢の中から探し求めて

居たに違いありません。

土曜日の午後とあってか沢山の男好きな人達で溢れかえって居ります。

ですが念願の出会いですやすやす諦められない。

ま〜良いか、これだけの男の数だしもっともっと素敵な男にめぐり会え

て楽しんで呉れるだろう。トイレは多く有るし・・・

 

どこのトイレを使ったのかはぐれてしまったのです、かれこれ30分も探

したでしょうか。諦めて外へ出て新世界をぶらぶらしてタキさんと約束

の、スナックの「日本一」へ行ったのですが開店の
3時までには、まだ

少々時間が有ります、あと暫く何処かで時間を潰して来て下さいと。タ

キさんの名前を出せば中で待たせて呉れたでしょうが、一限の客ですし

又時間潰しに喧騒の街をぶらついて、
3時に伺い実はタキさんの紹介で

来たのですが、と言いながらお店の中をしっかり下見をさせて頂きまし

た。

清潔感も有り、こじんまりとした家庭的な雰囲気の私が最も好む店の構

えでした。

 

また、マスターが素晴らしい!スマートで笑顔も素敵で私のタイプでし

た、面食いの関爺のタイプです、口説きたいが初めてだし第一印象を大

事に思う私は終始だんまりでした。勿論紹介者のタキさんの顔を潰した

くないからでしたが・・・

タキさんのボトルをお願いします、連絡済だったのか快く出して呉れま

したね、何処かへ携帯電話をして居る様子です。

多分 タキさんにでしょうか、30分くらいして眠そうな顔をしたタキさ

んが現れたのです、先程のスーツと違い素敵でラフな出で立ちで現れた

のでした、そこで私との出会いの経緯を紹介して貰い安堵した私でした。

 

「関さん突き出しは何が食べたい?」「何でも構いませんよ貴方にお任

せしましょう」と言われたマスターは厚めの牛肉のを出して呉れたので

す、この様な豪華な突き出しで採算は取れるのかな?と貧乏根性が出て

くる関爺でした。

控えめで、優しそうな笑顔のマスターに私の心が動いたのですが、タキ

さんにはその事は言えません、「関爺さんどうや?素敵なマスターでし

ょう?」私の心の中を見透かされた様でドッキリしたのです、「確かに

お店の雰囲気も良いしマスターの笑顔も素敵だし、屋号が素晴らしいで

すね、「日本一」も良い名前ですね。この牛肉の鉄板焼きも柔らかくて

美味しいですね。

 

そんなこんなで、時間ギリギリまで粘り(帰りの新幹線のチケットが指

定席だった)環状線に乗らずに地下鉄で新大阪へと・・・

発車のベルの寸前でした。慌てて飛び乗り揺れる新幹線によたよたしな

がら指定席へ、車内販売で弁当を購入して食べながら思い出しておりま

した、「関爺い次に来た時は、スナックの“じゃがいも“へ行こうな、

”一休“もいいとこやで、勿論先程の「日本一」は外されへんな!」列

車に揺られながら、「タキさんチョット買い物に行ってきますわ」と言

って出て行きました。

「あのな、関爺じマスターは気を聞かせて出て行ったのやで」と言いな

がら貪り付く様なキスをしたの有りました。

「ほな、帰ろかわし先に出てるで!」ありゃりゃ彼まで気を聞かせて、

折角だから暫く抱き会って、手を握り店を後にしたのでした。

 

いろ色と思い出しながら、列車は岡山を過ぎ広島を過ぎて、とうとう徳

山駅へ着いたのでした。

帰宅してパソコンを開いて見たのです。

そこには、「関爺さん 何故個室を取る事を反対したん」と「そないに、

二人きりは嫌やったのか?」でした。

返事は、「平日だし客もまばらで、勿体無い方だと」返信したのですが、

私は浅はかでした、初めての出会いをもっと大事にすべきだと後で、思

い知らされました。 タキさん申し訳ない事をお許し下さい、此処でお

詫びの言葉を言わせて頂きます。








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