そらの向日葵さんの体験 №4              .




素朴なお父さん


(4) 最終回



「着きましたよ。」

「お父さんの家」

想像してた以上懐かしい匂いと花の美しさと建物がマッチしていていまし

た。

縁側で褌一丁のお父さんが仁王立ちして

「はよ中にどうぞ」

「はいすいません。おじやましまーす」すぐに裸にされて風呂に入りまし

た。

「疲れませんでしたか?」

「お父さんは運転したから私よりお疲れでしよう」

二人で抱き合いキスをしました。

「あらららー若いていいですね」いいながらギンギンになつた摩羅にしゃ

ぶりついていました。

「後でと」説得してお父さんの身体を隅々まで洗い流しました。先に上が

ってもらい、私は軽く汗を流しました。パジャマに着替えていたら、玄関

のチャイが鳴りお父さんが応対していました。私はその場を動けませんで

した。女の人が泣きながらお父さんに訴えていました。

「すまけど出てきてくれんかい」

「おじやましてます」挨拶をしました。

「アナタは父が好きなんですか?」いきなりストレートパンチを食らいま

した。

「はい大好きです」と言って下を向くしかありませんでした

「すみませんが、今日は帰って頂きませんか市内にでればビジネスホテル

があります。お願いします。」お父さんが怒鳴っていました。私はすぐに

着替えて挨拶もそこそこに逃げるように飛び出していました。田舎ですの

で街灯が殆どなくて砂利道をひたすら歩いていました。後ろからクラクシ

ョンお父さんでした。

「すまなんだ乗ってくれ」

「いいえ私は大丈夫ですから」

「よいです早く乗って頼む」

「どうしたんですか訳を話してください」

「婆さんが死んだ」

「はあー家にいないとだめですよ」 「この前のホテルまで送りますけな」

「お父さん大丈夫」無言で首を横に振り 「お父さん車とめて危ないです

から」お父さんが落ち着くのを待った。しがみついてきた不謹慎と思った

が私の心の声が一緒に連れて帰れ。連れて帰ってやれよ。婆さんなんかに

未練があるはずもない。お父さんは解放されたんだよ。大正生まれ。親の

言うことは絶対だ。結婚も親同士が決めていた。お父さんは逆らえなかっ

た。生活を支えるためにも仕方なかった。家族の飢えを回避するため。お

父さんは一代で2家族を支え、全て見送ってきた。しかし婆さんは決して

お父さんを許さなかった。婆さんの家族がお父さんの家族を貧困から救っ

た自負があった、しかしそれは、婆さんでなくて婆さんの親のお蔭。しか

しお嬢様育ちにはザルで水を運ぶようなもの何一つ分かっていない。男た

るや三年にみくち。言い訳をしてこなかった。今あの日ホテルで過ごして

いたら。と悔やまれる。
49日を待って、電話をしました。信号無視で飲

酒運転の車がお父さんの車に突っ込んできて事故に遭い即死状態だったと…

「なに言うの冗談止めましようよ。お父さん出してよ。お父さんでてよ早

く早くお願いだから。留守だと言ってよ頼むから。留守なんだろが、そう

なんだろ、お願いしますから。」

奇しくも夫婦揃って天国に旅立たれました。最後まで男をつらぬいた向日

葵が大好きな人でした。











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