田んぼの玄さん


                                         抱念 さん 


(4)


玄さんは義孝の顔を突き放すと、肩を揺すって荒い息をした。

 

「義孝っ‥そんねに吸やぁ痛てえよ‥息もできねえし‥」

 

「ごめん‥なんにしても初めてだから‥、わからねえよ‥どうすりゃいい

だか‥なにすりゃ玄さんが喜ぶだか‥俺分からねえんだ‥、‥ごめんね‥」

そう言って玄さんの肩へ顔をうずめた。

 

「いいさ‥、‥そんなこと気にするこたねえ‥」

玄さんは義孝を抱き寄せてしっかり抱き締める。抱いていると義孝がすす

り泣きはじめた。

泣いて玄さんに甘える。

ずっとそうさせてくれる人が欲しかったに違いないのだ。

玄さんは抱きしめながら義孝の頭に手をやり、ゆっくりやさしく撫でてや

った。なんにも言葉がなくても、義孝には玄さんの気持ちが伝わった。

 

義孝はそれでやっと、心が平らかになった。

玄さんは両の手で義孝の顔を起こして、涙を拭ってやる。

そうして再び唇を重ねて、そうっと舌を差し入れた。ぬるっとする義孝の

舌に触れると、玄さんは急に勢いづいた。

ぬめぬめと舌を絡め、でっかい口を開けさせて、義孝の口の隅々を、舐め

て吸って、愛した。

 

義孝は玄さんがしてくれるに身をまかせ、その愛撫をただひたすら受ける

だけだった。愛してもらう喜びに浸っていることが混じりっけ無しのしあ

わせだった。

 

「ぁっあぁ‥ああ‥、‥ンうっ‥」

口を愛されることがこんなにも官能的だと、義孝は初めて知った。

気持ちいい。頭が空っぽになる。気持ちよくてちんぼがじんじん、ピキピ

キ‥堅い棒になる。

そして玄さんがやさしく前袋を撫でた。

 

「ああ‥玄‥さんンぅぅアッぁぁ‥」

 

「ヨシタカぁ‥いぃかぁ‥」

口を吸いながら、玄さんが訊いた。

 

「ああぁ‥ぁぁぁ‥いいっイイィ‥玄さぁン‥うれしいぃ‥」

義孝は重ね着てるものを解き、自分の本性をさらしはじめた。

 

「ほれっ、義孝‥立ってみろ‥」

玄さんが促した。

 

玄さんが褌の結びめに手をかけた。

横褌の絡げをくるくる解(ほど)き、前褌からシュッと抜くと、前袋を載せ

た義孝のちんぼが撓
(たわ)んだ。そしてそれを今度は尻の方へ抜き取ると、

天蚕糸のような糸を引いてちんぼが現れた。

 

隆々と天突く上反りの劔。劔の先に付いている亀頭は深くくびれた雁に支

えられ、鈴口を濡らして玄さんに突きつけられた。

 

「おぉッ‥きれいなもんだあ‥」

玄さんはその無垢な桃色にため息をついた。そしてごくあたりまえに吸い

寄せられる。

大きく口を開けて頬ばろうとしたけれど、鈴口から汁が零れおちかけてい

るのを見て、あわてて舌を差し出した。そして濡れた鈴口をそのまま舌の

先で突つき、ざらついた舌で撫でてやった。

 

「うッ‥」

義孝が腰を引く。

 

玄さんは義孝の腰をつかんで亀頭をぱくり。雁のえぐれに唇を引っかけ、

舌先でちろちろ鈴口をなぞる。なぞって、せばい一文字をこじった。義孝

は逃れようと腰を捩ったが、押さえつけられて、逃れられない。

 

「あぁ玄さン‥あぁっァハハぁぁ‥」

義孝は身悶えて玄さんの頭を押しこくった。しかし玄さんはそんなものに

は動じない。尻を抱きかかえているのだから、なんてことないのだ。

 

「ジュルっ‥」

玄さんが根元までちんぼをくわえ込んだ。

 

「あっアぁぁぁ‥」

今まで経験したことのない、強烈ななにかが義孝に襲いかかってきた。

くすぐったいような、ちんぼが、自分がみんな、玄さんの口に吸い取られ

てしまいそうな‥。そうかと思うと、ちんぼの先がとろけてしまう。

 

しゃぶってみると小柄な体からは思いが及ばないほどのちんぼだった。大

きい房に生った太いバナナ。そしてその先っぽに、薄皮のプラムだか茹で

た鶏卵だか、そんなようなすべすべしてつるんとした玉
(ぎょく)をくっつ

けたような感じだ。そのおかげで口いっぱいに塞がれて、尺八を吹くにも

矢鱈でかい口を開けなければとても適わなかった。それでもたったひとつ

の救いは、それが太かったけれど短躯だったことだ。

しかしそんなことは玄さんにとってはどうだってよかった。なぜって、た

だ嬉しくて堪らないのだから。そう、玄さんは義孝とこうしていられるこ

とが、ただ嬉しかった。



                                                続 く 







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